「テレビは副業だと思ってるんで」――ハライチが見据えるM-1卒業後のストロングライブ道
抜群のツッコミ力とバラエティー対応力を持つ澤部佑(36)と、シニカルな笑いのセンスにたける岩井勇気(36)で結成したお笑いコンビ・ハライチ。M-1グランプリを卒業した二人はいま、平日昼帯の新MCに抜擢されるなどコンビとしての可能性を広げようとしている。一方で本業として力を入れるネタライブでは配信、DVD化もしないという強気の姿勢をとった。そこにはノリを大事にするハライチらしさがあった。(撮影:志和浩司/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
初めての帯番組で変わらないこと・変わること
ハライチの名が広く世に知られたのは、コンビ結成4年目の2009年「M-1グランプリ」だ。決勝で披露したノリボケ漫才で一躍脚光を浴び、翌年から「ピカルの定理」(フジテレビ系)のレギュラーとなるなど露出が増加した。以降、澤部は愛想のよさと抜群のツッコミ力を買われ、岩井はシニカルな笑いのセンスや、アニメ・ゲームなどサブカルチャーに関する深い見識を武器にテレビ・ラジオで活躍。2021年にはラストイヤーとなった「M-1グランプリ」へ4年ぶりに参戦。敗者復活枠から決勝進出を果たし、舞台を沸かせた。 これまで個々の活動が目立った二人だったが、最近ではコンビで特番のMCの仕事なども増えている。勢いに乗るハライチにフジテレビ平日昼の新バラエティー番組『ぽかぽか』MCのオファーが舞い込んできた。
岩井:テレビは副業だと思ってるんで、本末転倒にならないようにやります。昼らしいほのぼのした番組を見たい人ばかりじゃないでしょうから、(そういった人たちから)見流されないような番組にしたいです。 澤部:もうこんなこと(大型番組のMC抜擢)ないだろうなと思ってたなかで、お話をいただいたので盛り上げたいなと。岩井からは「おれはそのままやるから、お前がちゃんと突っ込めよ」と言われました。
だがここで一つ、懸念が。これまで澤部は収録の合間をやりくりして妻とランチに出かけたり、子どものピアノの発表会や家族旅行などに時間を割いてきた。しかし、週5日の生放送のレギュラーが始まると、家族との時間が失われてしまう。 澤部:そこなんですよ。いきなり(3月に)卒園式があるから、まずはそれ休めるのかなあと思って。妻とのランチも大事にしてたので、それが行けなくなるっていうので今ちょっと澤部家が揺れてます(笑)。