「テレビは副業だと思ってるんで」――ハライチが見据えるM-1卒業後のストロングライブ道
炎上の先輩からのアドバイス
新番組のMC就任が公になる前、岩井は爆笑問題・太田光に助言を求めた。太田から出た言葉は「昼だからって関係ないよ。思い切りやればいいんだ」と、岩井を肯定する答えだった。相談相手に太田を選んだ理由は「無難な感じの答えをしなさそうだから」。昨年10月に開催したハライチ単独ライブでは、ゲストのおぎやはぎにもアドバイスを求めた。彼らも太田同様、生放送中の発言がたびたび物議をかもす芸人だ。
岩井:炎上もよくわかんないですけどね。あの人たちも狙ってないと思いますし。(炎上を)気にしない人たちがどうしてんのかなと思って聞いたんですよね。本当に気にしてないってことがわかったんで、それでいいんだなと思いましたよ。 澤部:(番組がどのように評価されるかは)初回をやってみてだよね。1週目終わって徐々に(スタイルができてくる)。放送が始まったら岩井と毎日会うわけで、そんなの中学以来ですからね。そこのドキドキはあります。
「今まで何してたんだろう?」同級生の会話に入れず感じた劣等感
新番組に期待と不安が入り交じる澤部だが、長年あるコンプレックスを抱えていた。若くして売れ、芸能という特殊な世界で生じた世間との「ズレ」だ。その漠然とした思いが表面化したのは、同級生の結婚式の場だった。
澤部:システムエンジニアのやつと福祉関係のやつがいて、「福祉のこういうシステムがあったらいいんじゃないか」みたいな会話に1ミリも入れないんですよ。(おれは今まで)何してたんだろう? と衝撃を受けて。その後、下ネタで盛り上がりだしたら、そこだけ喜々として参加してみたいな。ちょっと寂しいよね、大丈夫かな? っていう。一方で36歳で部長になった友人もいて、自分も頑張ろう! という気持ちでやってますね。 岩井もまた自嘲気味にとらえている。 岩井:生産性ないですからね、この仕事。むしろラッキーですよね。別に何も勉強しないでできるんで。このままバレないように人生逃げ切ってやろうって思ってますけど。