【有馬記念】「俺の有馬必勝術」 堅く収まらないと考えよ! 穴は牝馬!/岡山俊明記者
グランプリ、有馬記念(G1、芝2500メートル)は22日に中山競馬場で行われる。 日刊スポーツでは、直近2年連続で有馬記念予想を的中している記者が「俺の有馬必勝術」と題して、推理のポイントを披露する。1番手として、岡山俊明記者が登場。岡山記者は、22年はボルドグフーシュを本命にして馬連△◎1320円、3連複△◎☆2520円をゲット。23年はドウデュースを本命にして馬連◎▲2730円を的中した。2年連続的中を生んだ思考とは…。 ◇ ◇ ◇ 昨年や一昨年が当たったからといって有馬記念を指南するほど厚かましくはないが、14年の◎トゥザワールド(9番人気2着)や18年の◎シュヴァルグラン(9番人気3着)は会心の一撃だったので少し語ります。 まず上位人気同士の本命馬券で勝負するのは避けた方がいいと思っている。基本的に平穏には収まらない。シーズン最後のレースで目に見えない疲れはあるものだし、トリッキーな中山2500メートルは一筋縄ではいかない。有馬記念に出るような馬は16頭全てに可能性がある。上位人気が来てもヒモは人気薄。分かっていてもクイーンズリング(17年2着=8番人気)やサラキア(20年2着=11番人気)は印が回らなかったが、この2頭とも牝馬だ。近年は牝馬が本当に強くなって、2キロのアローワンスでは牝馬有利という声も聞かれる。気楽に乗れる人気薄の牝馬には注意したい。 あと枠順はすごく大事。枠順が公開抽選となった最初の年は、欲しい枠番を選べる画期的な方式だった。1番くじを引いたジェンティルドンナの石坂師は迷わず2枠4番を、2番くじのトゥザワールド池江師は3枠6番をゲットした。トゥザワールドに◎を打ったのは器用さとビュイック騎手が理由だが、枠順も後押しした。結果はこの2頭でワンツーなのだから、関係者の常識は正しかった。つまりは内の偶数枠がベストで、内の奇数枠がベター。この14年は内枠から順に埋まっていった。スタートしてすぐに3コーナーなので、やはり外枠は不利なのだ。あまりにも露骨な結果が出てしまい、枠番選択方式は翌年以降不採用となった。 一方で大外枠は必要以上に人気が落ちるので、来れば結構な配当がつく。1番人気ダイワスカーレットが勝った08年は、2着が8枠のアドマイヤモナーク(14番人気)で馬連2万9490円。3連単98万5580円もついた。18年3着シュヴァルグラン(9番人気)も8枠の追い込み馬。不利な枠でも前半無理せず、脚をためて一発にかけるタイプは怖い。 まとめると… (1)基本、堅く収まらない。人気から薄めか、穴馬から入るか。 (2)目に見えない疲れを念頭に置く。とりわけ現代競馬は消耗度が高い。ドウデュースの秋G1・3連勝は簡単ではない。 (3)穴は牝馬。不完全燃焼が続く3歳レガレイラは重量が軽く、大駆けに注意したい。 (4)枠順はすごく大事。軸は内枠から選びたい。配当面では外枠狙いで、前半は死んだふりの追い込み馬が面白い。はまるとすごい脚を使うハヤヤッコを大穴候補に挙げておく。 (5)迷ったら好きな馬から。好きな馬は強いと思っている馬でもあるし、何度か馬券でお世話になった馬でもあるはず。好きな馬を買えば負けてもあきらめがつく。勝てば喜び倍増だ。【岡山俊明】 ◆岡山俊明(おかやま・としあき)1965年(昭40)、東京都生まれ。中学生の時、スリージャイアンツが勝った天皇賞・秋を、父親が好きな出目のサブロク(3-6)で穴馬券を取り、競馬への興味が膨らむ。早大では競馬サークルで研究に励み、初めてのダービー生観戦は1984年シンボリルドルフ。入社8年目の96年に中央競馬担当記者となり、曲折を経て24年から16年ぶりに現場に復帰した。メインレースの的中にこだわりたい。趣味は将棋、マージャン。好きな馬はサクラユタカオーとその子孫たち、シラユキヒメとその子孫たち。