【有馬記念】アーバンシック“逆転可能” 4年連続馬券内ルメールが導く
過去10年の傾向から5項目、各20点満点のポイント制で勝ち馬をあぶり出す「G1データ王」。今回はスペシャル版「有馬記念データ王」として暮れの大一番を徹底分析した。秋G1連勝中のドウデュースが断然人気必至だが、データからは逆転候補に2頭が浮かび上がった。中でも、グランプリに強い名手が騎乗する、あの馬を猛プッシュだ。 【年齢】 過去10年で3着以内の延べ30頭のうち29頭が3~5歳世代。6歳以上は【0・0・1・35】で18年に6歳シュヴァルグランの3着以外は4着以下に敗れている。若い3歳馬は25頭が出走して【4・3・2・16】と勝率16%、連対率28%と年長馬を大きくリード。古馬より軽い重量面のアドバンテージは大きい。3歳が20点、4~5歳15点、6歳10点、7歳以上を5点とした。 【性別】 牝馬の活躍が目立つ。14年ジェンティルドンナ、19年リスグラシューがいずれも当レースで有終の美を飾り、20年クロノジェネシスもV。41頭の出走で【3・3・2・33】で勝率7%、連対率15%、複勝率20%と牡・セン馬を上回る。17年クイーンズリングは8番人気2着、20年サラキアは11番人気2着と伏兵牝馬の大駆けも。馬券に絡んだ8頭の牝馬は古馬の芝2000メートル以上のG1で連対実績があった。該当馬が20点、その他の牝馬は15点、牡・セン馬を10点とした。 【ステップ】 国内外を含めて前走G1組が9勝と圧倒。中でも天皇賞・秋組とジャパンC組が3勝ずつだが、前者は近4年で3勝とトレンドになりつつあるローテだ。その連対率も29%でジャパンC組の12%をリード。2勝の菊花賞組も連対率27%と上々。海外G1組の勝利はコックスプレートから連勝を飾った19年リスグラシューのみ。天皇賞・秋組が20点、菊花賞組15点、その他のG1組が10点、それ以外を5点とした。 【前走着順】 勝ち馬10頭は全てが前走4着以内に好走していた。前走1着馬は5勝を挙げており、素直に評価できる。前走5着以下は【0・5・3・68】の成績で善戦止まり。連対した8頭の共通点はG1連対実績があった。前走1着は文句なしの20点、2~4着が15点、5着以下はG1連対実績があれば10点、それ以外は5点。 【距離実績】 中山芝2500メートルは特殊な舞台。勝ち馬10頭の共通点は1800、2200、2500メートルいずれかの非根幹距離(400メートルで割り切れない距離)で重賞勝ちの実績があった。また勝ち馬10頭中7頭は年内の非根幹距離重賞を勝っており、該当馬を20点。その年以外で非根幹距離重賞Vの実績があった馬を15点、それ以外は10点にした。 【結論】 トップはファン投票1位のドウデュースを抑えて、アーバンシックとスタニングローズの2頭が85点で並んだ。最後のピースは鞍上に注目。前者に騎乗するルメールは過去10年の当レースで【2・3・2・2】の好成績、20年以降は4年連続で馬券に絡んでいる。一方、後者に騎乗のムーアは3回騎乗して5着が最高着順と苦戦。グランプリの戦い方を熟知しているルメールに託す。(データ班)