リハビリ開幕を迎えるダルビッシュの究極のプラス思考とは?
大リーグは3日でオープン戦全日程が終了し、同じ日に一部のチームは開幕戦を迎える。ダルビッシュ有(29)の所属するレンジャーズは30日にアリゾナ州サプライズでのキャンプを打ち上げ、本拠地であと2試合オープン戦(1、2日)をこなし、4日からマリナーズとの開幕戦を迎える。昨年3月17日にトミー・ジョン手術(側副靱帯再建術)を受け、リハビリを続けているダルビッシュもチームと一緒にダラスへ戻り、地元でリハビリを続けることになっている。 「(アリゾナに)残っても仕方がない。いつまでもここにいると、シーズン気分にならない」 今後は、もう少しブルペンでの調整を続けた後、“ライブBP”という打者を立たせて投げる調整が始まる。その後、シミュレーションゲームなどが行われ、マイナーでのリハビリ登板は5月に入ってからか。そしてメジャー復帰は、「6月ぐらい、6月の初めには多分」と本人が、おおよその予定を口にしている。 「ここまでは、すべて順調」とダルビッシュ。チームも、サド・レバインGM補佐(ゼネラルマネージャー補佐)も、「予定通り」と話している。 ただ、その順調であること、リハビリが予定通りであることにダルビッシュは価値観を見出してはおらず、“当然”と捉えている。そこに彼のリハビリに対する考え方、向き合い方の一端が透ける。 手術をしたのは昨年3月17日のことだ。1年後の今年3月17日には取材機会がなかったが、その翌朝、ダルビッシュはロッカーで取材に応じた。そのときまず日本メディアから、手術から1年ですねとふられると、ダルビッシュは時計を見て、「あぁ、9時19分だから、ちょうどここ(腕)に刺さっている管を抜きに病院に行って、(その日から)リハビリやった」と時間まで明確に覚えていた。 ところが、1年頑張ったという感慨に浸ることもなく、前日も “1年頑張った”というお祝いも特になかったという。 「全然、意識にない。食事も普通だし。(交際している)聖子が寝る前に『1年よく頑張ったね』と言ってくれたけど、頑張ったつもりもない」 そもそも、「別も頑張ったもなにも、僕がやらなくてはいけないことだから」と話す。