マイホームの次に高い買い物と言われる「保険」。世帯平均は年間約37万円にも!専門家「よく見る<保険の無料相談>の裏側、実は…」
「保険に入ろうと思っているけれど、何から手を付けていいかわからない」「保険選びってよくわからないから、誰かに相談したい」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そんななか「保険は、人生の中でマイホームの次に高い買い物。ムダな保険を見直すだけで大きな節約になる」と話すのは、ファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんです。そこで今回は、長尾さんの著書『1日1分読むだけで身につく保険の選び方大全100』から、保険選びに役立つアドバイスを一部ご紹介します。 【グラフ】生命保険、誰を通じて加入した? * * * * * * * ◆保険は人生で二番目に大きな買い物!? 日本人の約8割が何らかの保険に加入しています。 では、生命保険の保険料はどのくらい払っているのでしょうか。 生命保険文化センターの調査によると、世帯平均で年間37.1万円(月額約3万円)です。 男性の平均は20.6万円(月額1.7万円)、女性の平均は16.0万円(月額1.3万円)です。 生命保険は超長期の契約です。20年間、30年間、長ければ40年間も払い続けることがあります。 年間37.1万円だとすれば、20年間の総支払額は742万円、30年間では1113万円になります、人生の中でマイホームの次に高い買い物が保険だと言われるのも、うなずけるのではないでしょうか。 家計の中で、保険料は大きなウエートを占めています。ムダな保険に入っていることは、家計にとってもムダでしかありません。逆に言えば、保険を見直すだけで大きな節約になるわけです。しかも、一度見直すと節約の効果はずっと続きます。
◆人に勧められたからという理由で入る失敗 人生の中で二番目に高い買い物である「生命保険」。みなさん、どうやって選んでいるのでしょうか。 半数近くが、加入した理由に営業員をあげています。これは、人に勧められたから、その保険に決めたことを意味します。 また、ほかの商品と比較したかという質問には、約7割が比較していないと答えています。こういう選び方は失敗の元です。 家電製品などを購入する際、同じような商品をいくつか比べませんか。 たしかに保険は商品の数が多く、しかも複雑です。ですが、何百万円もするものを比較もせず、人任せで購入するなど無謀としか言えません。 これで「自分は正しい保険を選んだ」と自信を持っているなら大間違いです。筆者の経験からすると、保険の相談のなかには驚くほどヒドい契約内容もあります。 さらに、約6割の人が保険の営業員を通じて加入しています。この保険営業員とは、ほとんどが一社専属です。したがって、他社の商品とは比較ができません。 親身に相談に乗ってくれても、提案されるのは自社の商品のみです。超高額の商品なのですから、しっかり比較して選びましょう。
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