マイホームの次に高い買い物と言われる「保険」。世帯平均は年間約37万円にも!専門家「よく見る<保険の無料相談>の裏側、実は…」
◆保険の無料相談は、ボランティア? 駅前やショッピングセンターにある無料の保険相談なら、複数の会社の商品を紹介してくれるのでは? そう思いますよね。一社専属とは異なり、商品の比較は可能です。 しかし、無料相談はボランティアではありません。保険を売ることが仕事です。 もし「この人に保険は必要ない」と思っても、「保険は不要ですよ」とは言わないでしょう。 相談員(保険募集人)にとっては、保険の売上が営業成績となり、給与やボーナスにつながっていくのです。
◆無料相談では、必要な情報を必ず得られる? 顧客は、自分に合った保険商品をできるだけ安い保険料で契約したいと考えています。 一方、相談員は顧客の意向に添いつつ、できるだけ販売手数料が高く、総額保険料の高い商品を契約してほしいと思っています。 このように双方の思惑が食い違う状態を、「利益相反の関係」といいます。 また、相談員のほうが保険商品について詳しく知っています。 そのため、都合のいい情報は教えてくれますが、その商品がほかと比べて不利な点などは伏せておくことがあります。 これを「情報の非対称性」といいます。 保険の無料相談では、自分に必要な情報を必ずしも得られるわけではないのです。 ※本稿は、『1日1分読むだけで身につく保険の選び方大全100』(自由国民社)の一部を再編集したものです。
長尾義弘
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