大災害時に1週間乗り切るための、停電対策&断水への備えリスト。電池式の充電器に乾電池は最低10本、ビニール2枚と新聞紙で簡易トイレに
◆断水への備え □ ペットボトルの水…1人1日3L×7日分 □ ビニール袋(45L)…1人50枚 □ ラップ(50m)…1人1本 □ カート…1台 □ 段ボール箱…5個くらい □ 携帯トイレ…1人1日5回×7日分 〈携帯トイレの代用アイテム〉 □ 新聞紙 □ ペット用シーツ □ 介護用おむつ □ ネコ砂 地震で地中の水道管が壊れたり、豪雨で浄水場が機能しなくなったりすると、断水が発生します。水の備蓄の目安としては、1人あたり1日3L。食事や飲料用に2L、歯磨きや手洗いなどの衛生・生活用に1Lという計算です。7日分で1人21L。夫婦2人では42Lになります。 必要な量のペットボトルの水を用意し、日常生活で消費したら買い足す〈ローリングストック〉で一定量を確保しておくことが備蓄の基本的な考え方。加えて、水を確保するために浴槽の活用もおすすめです。 通常、災害発生から断水までは少し時間がかかるため、水道水が出るうちに浴槽に溜めておく。水道水は塩素が入っているので、5日間くらいは安心して使えます。 ただし、地震が起きた際に排水管が破損している場合もあるので、確認がとれるまではトイレや浴室、洗面所などで水を流さないよう注意が必要です。
また水については、避難所でペットボトルが配給されたり、給水車が回ってきたりするので、災害時の給水場所を事前に確認しておきましょう。 ただし、給水場所から家まで運ぶのは重労働。ポリタンクに水を入れたものの、重すぎて運べなかったという声をよく聞きます。そんな時のために、カートを用意しておくと便利です。 ほかには、二重にしたビニール袋に水を入れてショッピングカートで運んだり、段ボール箱にビニール袋を二重にかぶせ、そこに水を入れて袋の口を縛って運ぶ方法も。マンションのエレベーターが使えない時は、水を入れたビニール袋をリュックで背負うとラクですよ。 災害時に最も困るのは、トイレ問題。断水や排水管の損傷によって流せなくなる可能性があるため、携帯トイレの準備は必須です。 携帯トイレは、ビニールの汚物袋と、排泄物を固める凝固剤が入っていて、1セット100円ほど。便器に汚物袋を取り付けて使います。トイレの使用回数は少なくても1人1日5回、1週間で35回と言われており、家族3人なら105個が必要に。家族が多いほど高額になってしまうので、代用品を使うのも手です。 まず、下地袋となるビニール袋を便器にかけ、養生テープでずり落ちないように固定。その上からもう1枚ビニール袋をかぶせ、用便の水分を吸わせるために新聞紙などを敷いておく。 排泄後は上のビニール袋だけ取り外して口を縛り、ゴミとして処理します。防臭袋に入れるのが理想ですが、ゴミ袋の上からラップを巻くと臭いを遮断できますよ。 ラップは使い勝手がよく、食事を盛り付ける前にお皿の上に敷き、食べ終わった後に捨てれば洗い物を減らせます。使い道の多い厚手のビニール袋(45L)とラップは、たくさん常備しておきましょう。 (構成=村瀬素子)
草野かおる
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