飛び級して、ハワイで義務教育をスタートさせた娘 日本人ママが「オルタナティブスクール」を選んだ決め手とは
アメリカ・ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現地で2人の子どもを育てている45歳・主婦ライターのi-know(いのう)さん。小学2年生の7歳男児(通称・ロコ男)と、飛び級でキンダーガーデンに進級した5歳女児(通称・ロコ美)のふたりは、夏休み中に一時帰国し、日本の幼稚園や小学校へ通っていました。その経験を通して、このコラムでは日米の子育てや、i-knowさんがそれぞれの学校生活で「ここが変だよ」と感じたこと、逆に「いいね!」と思った点など紹介します。第15回は「娘のロコ美の飛び級」です。 【写真】ハワイのオルタナティブスクールに通うロコ美ちゃん 学校指定の服装 実際の様子 ◇ ◇ ◇
娘に最適な学校探しをするなかで知ったオルタナティブ教育
日本に一時帰国中、ロコ美(5歳)をどろんこ幼稚園に通わせたことで幼児教育のあるべき姿に触れたのが、前回までのお話。今回のコラムはその続きです。 一時帰国を終え、ハワイでロコ美に最適な学校探しに奮闘。すると、家から車で約15分のところに“オルタナティブ教育”を施している私立小中一貫校を見つけ、入学させることにしました。 思い返せば、人生で初めてオルタナティブという言葉を耳にしたのは、確か5~6年前。ハワイ在住のモデル・吉川ひなのさんがブログに「子どもたちをオルタナティブスクールに通わせている」と書いていたことで、その存在を知りました。 当時は子どもがまだ小さかったので、学校教育にも関心が薄く「オルタナティブっていう名前の学校に通っているのかぁ」と勘違いしていました。しかし、今年の夏にロコ美の学校探しを始めてよく調べてみると、オルタナティブ教育とはヨーロッパやアメリカの哲学的思想を取り入れた教育で、「主流の方法に代わる新しいもの」という意味があるそうです。 なんだか難しく感じてしまいますが、モンテッソーリやシュタイナーという言葉は、日本のみなさんも聞きなじみがありますよね。それらはオルタナティブ教育のカテゴリーに入っています。日本でも、モンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園は多くありますし、俳優の斎藤工さんがシュタイナーの小学校に通っていたことも有名です。 基本的に少人数制で、現在ロコ美が通うオルタナティブスクールは、1クラスの最大人数が12名。生徒が横並びで同じレベルの勉強をするのではなく、一人ひとりのレベルに合わせた教科書を使います。先生とマンツーマン、または同レベルの生徒が2人1組になって、先生から手厚い指導を受けることができるのです。 ハワイのプリスクールや小学校が意外や意外、勉強中心の教育なのに対し、オルタナティブスクールは勉強以外にも、アートや音楽にかける時間が多くあります。ボードゲームで遊びながら頭を使ったり、動物や違う人物になりきって演じる「ドラマ」というクラスがあったり。子どもそれぞれが得意なものを見つけて、輝ける環境が整っていることが大きな魅力です。