今日開催「LEGEND」井上尚弥vs比嘉大吾戦にヘッドギア無し“ガチ勝負”の1ラウンドあり!
今日11日、東京渋谷区の代々木第一体育館で医療従事者と患者を支援するチャリティーイベント「LEGEND」が開催される。試合は3分×3ラウンドのエキシビションマッチだがメインカードで戦うWBA世界バンタム級スーパー、IBF世界同級王者の井上尚弥(27、大橋)はツイッターで「手を抜いた公開スパーリングなんて誰が見たい」と“ガチ勝負”を宣言。対する元WBC世界フライ級王者で現WBOアジアパシフィック・バンタム級王者の比嘉大吾(25、Ambition)は緊急生配信されたYouTubeで「目を瞑ってフルスイング。思い切り振りまわしていく」と約束した。3ラウンド中最後の1ラウンドだけはヘッドギアを外して“ガチ勝負”するという。2人は共に世界屈指のハードパンチャー。公開スパーゆえに勝敗はつかないが、KO決着という前代未聞の展開になる可能性も。今大会の開催にあたっては水面下で“ゴタゴタ”もあったが、5000人に人数制限された観客全員にPCR検査を義務づけるという試みもあり他にも東京五輪代表vs現役トッププロの3試合のプロアマ対抗戦などボクシングファンにとって興味深いカードが並んだ。当日の試合はAbema、U-NEXTで有料配信(3300円)される。
「手を抜いた公開スパーを誰がみたい?」
珍しく先に挑発したのは井上尚弥だった。比嘉との注目対決を翌日に控えた10日にツイッターを更新。 「手を抜いた公開スパーリングなんて誰が見たい?お金を払って来てくれるのだからそれなりのものを見せないとね。みんな集まってくれよな!笑」 “ガチ勝負”を宣言した。 今回のイベントは観客全員にPCR検査を義務づけるため、その検査費用込みでリングサイドが10万円、一番安い席で1万5000円と世界タイトルマッチ並みの価格に設定されている。5000人に人数制限されているが、チケットの前売り状況は、まだ3割程度。2日前からPCR検査が始まったが、検査会場はガラガラだった。チャリティーイベントとはいえ、プロのチャンピオンとしての責任感とサービス精神が駆りたてられたのだろう。 しかも“ガチ勝負”宣言を裏づける特別ルールも判明した。3分×3ラウンド中の最初の2ラウンドはヘッドギアを着用するが、最後の1ラウンドは、その時点での両者の同意があればヘッドギアを外して“ガチ勝負”するという。もちろん使用グローブは8オンスの試合用ではなく通常のスパーリング時に使う12オンス以上の大きいもの。それでもヘッドギアを外せば衝撃度は増す。 井上家のモットーは「スパーも真剣勝負。手を抜くな」というもの。実際、井上尚弥がスパーで相手をダウンさせたという伝説は数知れない。プロデビュー前に当時、世界ランカーでのちにWBA&IBFの世界ライトフライ級統一王者となる田口良一氏をダウンさせたのは有名な話。まして観客の前での公開スパー。たった1ラウンドだけでもヘッドギアを外すとなるとKOシーンが出てくる可能性がある。勝敗はつかないが、安全、健康面を考慮すると、当日、予定されている元世界王者のレフェリーが、そこで試合をストップして事実上のKO決着となる可能性さえあるのだ。