なぜ日本の若者は韓国美容にハマり、K-POPスターに心酔するのか?
齋藤 男性には兵役があり、休戦中とはいえ、形式上ではまだ戦争中の国ですから、勝ち負けに対する意識がすごく明快で、勝つための努力では絶対に負けない。その意識が強いのかと。逆に日本ではゆとり教育以降、人と争わない、運動会でも順位をつけないという流れになってきている。「勝ち負けではない」という考え方も良いことですが、結果に結びつけるのが難しくなっている面もあるように思います。 ただ問題点もあって、昨今日本の子供たちが必要以上に容姿を気にして、美容整形手術へのハードルが下がっていたり、皆が同じ方向の美しさを求めるなどしているのは、韓国の影響がないとは言えないでしょう。 ※後編に続きます。
齋藤 薫(さいとう・かおる)
雑誌『25ans』の編集者を経て独立。日本における美容ジャーナリストの草分け的存在として、女性誌を始め様々な媒体で、美容や女性をテーマに多数の連載エッセイを執筆。執筆活動以外にも化粧品の開発、アドバイザーなども務め、業界内での信頼も厚い。著書に『大人の女よ! 清潔感を纏いなさい』『だから“躾のある人”は美しい』(ともに集英社文庫)など。
文/大塚綾子 編集/森本 泉(Web LEON) 写真協力/週刊女性、Shutterstock