【一問一答】「“へなちょこ”ばかりが出ている」田中真紀子氏が総裁選をぶった斬る!進次郎氏は「なってもらっては困る」忖度なしの大胆提言、全て見せます!
候補者が乱立する『自民党総裁選2024』。田中角栄元首相の長女で、女性初の外務大臣を務めた田中真紀子氏が、今回の総裁選をぶった斬ります。 【写真で見る】石破茂氏・小泉進次郎氏の国民人気が高いワケは“地方行脚”と“貸し借り文化”?自民党内からは不安の声も、『地方票』が集まる可能性 一方、“地方のドン”たちは党に対する不満も…
■「内閣総理大臣が何かということがわかっていない」候補者乱立の総裁選に、田中真紀子氏が思うこと
―――候補者が乱立する今回の総裁選を、どう見られていますか? 候補者の方が次から次にたくさん出ていらっしゃいますが、今の私の立場から見るとなんか勘違いしているというか、「“へなちょこ”ばかりが出たいから出てきている」「売名も兼ねて出なきゃ」と、そんな感じがします。一般の人たちは白けていますよ。 私は、父の姿や池田(勇人)元首相・佐藤(栄作)元首相をよく見ていました。一国の総理大臣とは非常に孤独で、ものすごく厳しい仕事です。 今の候補者の中に、明日から日本の顔として世界の檜舞台に出て行って、通じる人がいますか?個人的には1名いますが、後の方たちは使いものにならない。『なりたい』『なってみたい』と、それはわかりますが、そんなことでちょっと出るようなポストではありません。 内閣総理大臣が何かということが、何にもわかっていない。恐るべきことです。
■「良いことをやる、と言うのは誰でもできる」候補者らを“へなちょこ”と言い切るワケ
―――次期アメリカ大統領が誰になるかはわかりませんが、一国の総理大臣として、世界のすごい面々と喧嘩腰でやらなければいけないこともあるでしょうね? 喧嘩するとメディアに叩かれる宿命がありますので、それにも耐えなければいけません。 私は、政治家というものは、志した時から経綸(けいりん)がないといけないと思います。経綸とは、「国を治めて、国民をしっかり指導する」「責任を取る」ということです。 政治とは、基本的に『受益と負担』といわれます。受益は「こうします」「こうなります」ということですが、同時に負担なんです。政治はトリックでも手品でもないから、このような負担を国民の方にしていただかなければいけません。 一番わかりやすいのは、財政再建の問題です。あとは、憲法・女性天皇・原発・日本のエネルギー政策。また、プーチン大統領やウクライナの大統領に自分の立場で何を言って、世界に平和をもたらすのかといった外交のこと。 そういう負担について、語っている人がいないじゃないですか。良いことをやります、と言うのは誰でもできます。 今は本当に一主婦・一市民として、与野党や外交も含め冷静に政治を見ていますけど、あまりにも魅力がないです。先ほど言った『経綸』という面においてです。 また、今はSNSの発達によって、世界中で同じ情報が瞬時に駆け巡ります。こんなことは、私が議員をやっていた当時は、なかったです。こんな時代だから、政治以外においてもですが、じっくり情勢を分析したり文書にしたりして考えてから発信するのではなく、すぐに反応することが求められます。 そのことが物事を合理的ではない判断に導きやすく、フェイクニュースも流れるし、サイバー攻撃もあります。同時に、気候変動・洪水・森林火災があったりして、世界に食料危機が起こってきます。 その中で、日本の政治(外交・財政・社会保障・教育など)について懊悩(おうのう)して、そして「自分の責任で、こういう負担を国民の方にやっていただきます」と語れるのかが重要です。 年金問題だって、非正規雇用や自営業の方は非常に不安を持っておられます。「バラ色にします」なんてことばかり言っているから、私みたいなおばさんに“へなちょこ”なんて言われちゃうんですよ。
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