お疲れ様でした! 今季で愛するクラブを去る功労者(9)ケガがなければ…。欧州最強クラブの守備職人
いかなる功労者であっても、愛するクラブに選手として在籍し続けることはできない。いつかは必ずチームを去らなければならない時がやってくる。今回は、これまで多大な貢献をしながら2023/24シーズンで最愛のクラブを去ってしまう功労者を紹介する。※成績は5月24日時点の『transfermarkt』を参照。
DF:ジョエル・マティプ 生年月日:1991年8月8日 所属クラブ:リバプール トップチーム在籍期間:8シーズン クラブ通算成績:201試合11得点6アシスト 近年のリバプールは圧倒的な強さで欧州を席巻している。その中心にいた選手の1人が、元カメルーン代表DFジョエル・マティプだ。だが最強のメンバーに名を連ねていた彼も、今夏をもってリバプールを離れることとなった。 シャルケの育成組織出身のマティプは2009年にトップチーム昇格を果たし、元日本代表の内田篤人ともチームの守備を担いながらクラブの中心選手であり続けた。2016年にシャルケとの契約が満了となったマティプは、ユルゲン・クロップ体制2年目を迎えるリバプールにフリー移籍で加入した。 当時のリバプールはプレミアリーグの順位がやや低迷していた時期にあったが、マティプが加入した2016/17シーズンから欧州屈指のクラブへと変貌を遂げていく。マティプは対人守備能力のみならず足元の技術にも優れており、ドリブルでの持ち上がりや縦パスで味方の攻撃を活性化させる存在だ。2018年冬に加入したフィルジル・ファン・ダイクとは強固なセンターバックコンビを組み、2018/19シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)制覇に大きく貢献した。 一方で怪我に苦しめられてきた選手でもあり、満足な稼働率でプレーしていたとは言えないだろう。今季も12月に前十字靭帯断裂の重傷を負い、それ以来公式戦のピッチに立つことは叶わなかった。リバプールでの最終シーズンは不本意なものになってしまったが、クラブ復権の功労者であるマティプに対して多くのサポーターが賛辞を送っているだろう。
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