エキシビションでも「LEGEND」対戦カードが面白い!元K-1王者vs元世界王者に異例の五輪代表vs現役プロの3対3対抗戦
新型コロナと戦う医療従事者や感染予防対策を支援するボクシングのチャリティイベント「LEGEND」(2月11日、代々木第一体育館)のセミファイナル以下のエキシビションマッチ6試合の対戦カードが3日、東京・銀座のホテルで出席者及びメディア関係者全員のPCR検査を実施した上で発表された。WBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(27、ワタナベ)は、昨年9月に引退した元3階級制覇王者の“激闘王”八重樫東氏(38、大橋)と対戦、元WBO世界フライ級王者の木村翔(32、花形)は元K-1ファイターで今年1月にプロテストに合格したばかりの武居由樹(24、大橋)と拳を交えることになった。 また異例のプロアマ対抗戦で注目となった男子の東京五輪代表の3人は、ライト級の成松大介(31、自衛隊体育学校)がIBF世界スーパーライト級12位の平岡アンディ(24、大橋)、ウェルター級の岡澤セオン(25、鹿児島体協)は、日本スーパーライト級ユース王者の“KOマシン“佐々木尽(19、八王子中屋)、ミドル級の森脇唯人(24、自衛隊体育学校)がWBOアジアパシフィック・スーパーウェルター級王者の井上岳志(31、ワールドS)と対戦することになった。トリを務めるWBA世界バンタム級スーパー、IBF世界同級王者の井上尚弥(27、大橋)のカードは一両日中に公式サイト上で発表されることになっている。
「元K-1王者の意地」
元K-1王者である武居のボクシング転向のお披露目に恰好の舞台が用意されることになった。しかも、相手は元世界王者でバチバチのファイターの木村。五輪2大会連続金メダルの中国の“英雄”ゾウ・シミンを敵地で破る“世紀の番狂わせ”を起こし、中国で福原愛に次ぐ有名な日本人となり絶大な人気を誇る。 「僕はデビューもしておらず、元世界王者とやっていいのかなとも思ったんですが、僕も元K-1王者だったのでレジェントだと思っている。K-1王者としての意地をもって木村選手にぶつかりたい」 武居がそう強気発言をすると、木村は「僕だけK-1ルールみたいなんで盛り上げます」とジョークで返す。さらに武居は、「(過去の木村の)試合も見た。気持ちが強い選手。K-1ルールでいいということなので間違って蹴っても許して下さい。今流行のカーフキックを練習する」と、総合格闘技のRIZINで、堀口恭司が朝倉海をTKOに追い込んだ、ふくらはぎを狙って蹴る「カーフキック」を持ち出して記者会見場を和ませた。 武居は3月11日に後楽園で高井一憲(34、中日)との6回戦デビューが決まっており、ジムでの専属トレーナーはセミファイナルで京口と対戦する八重樫である。 「武居はK-1では敵がいないほどの強さを見せた選手で強い。ただボクシングということになると2本の手のみで足は使えない(笑)。未知数な部分は多い。レジェンドかレジェンドじゃないかと言えば、レジェンドではない(笑)。ボクシングのレジェンドになれるように、まずは木村選手と良いスパーリングをして欲しい」