開局60周年!テレビ東京のさらなるチャレンジ
10月改編は、配信を意識したラインナップ
テレビ東京全体の編成についてはコンテンツ戦略局の工藤仁巳コンテンツ編成部長に聞いた。 テレビ東京は2021年10月から、それまで平日夕方に編成していたアニメゾーンを深夜帯に移動するという大改編を行ったが、アニメについては平日以外にも土曜23時の『SPY×FAMILY』など人気の高い作品を放送している。そして23年10月には日曜17時半から『キャプテン翼シーズン2 ジュニアユース編』をスタートさせた。 「『キャプテン翼』は2018年に前作が放送された作品ですが、海外でもよく知られたサッカーアニメで、海外番販など期待しています」 金曜24時の「ドラマ24」で「テレビ東京開局60周年特別企画」と冠をつけて10月から放送されている『きのう何食べた? season2』も期待作だ。2019年に放送されて大ヒットし、2021年に劇場版も公開された。今回、10月6日の放送前の1日にその劇場版も放送している。 「この10月改編では配信を意識したラインナップをということでした。4月にテレビ東京では、編成部をコンテンツ編成部と名称を変えて、配信やイベントとの連動を強化しようという方針になったのですが、この10月からそれを意識したドラマのラインナップを行っています。 『きのう何食べた?』もそうですが、そのほかに月曜23時の『けむたい姉とずるい妹』、火曜24時半の『くすぶり女とすん止め女』、水曜24時半の『推しが上司になりまして』など、いずれも根強いファンに刺さる作品を編成しました。その結果、10月のAVOD再生数は歴代最高を更新しました」(工藤部長) 各局が強化を図り、激戦区になっている日曜夜にテレビ東京は18時半から2時間枠の『日曜ビッグバラエティ』を編成しており、ここで『池の水ぜんぶ抜く』といったヒット番組も放送してきたが、この時間帯の強化も10月改編のひとつのポイントだったという。 「『日曜ビッグバラエティ』では“職業の裏側”シリーズというのを始めました。例えば『危険生物バスターズ』というスズメバチの巣を除去する仕事とか、『お直しJAPAN』という、壊れたおもちゃを直す仕事とかを紹介しています。親子層で観てもらうというのを改めて意識したものです」(同) 各局が力を入れているスポーツコンテンツについては、卓球がテレビ東京の強みだ。世界卓球など毎年放送している。 「12月にはWTTファイナルズという、世界の上位16人の選手だけが出場できる卓球の大会が3日間開催されます。やはり大半は中国選手で、日本人がどこまで中国勢に勝っていくかで盛り上がり方が違ってきます。2月には世界卓球選手権も開催されます。国際スポーツ大会は、やはり日本選手がどれだけ活躍するかで盛り上がり方が違いますね」(同)