「国立駅」には何がある? 一橋大学だけじゃない、手話のスタバにクラフトビール、銭湯もある散歩向きの街
「国立は『国』分寺と『立』川の間にあるから、両方の頭文字をとって国立」というトリビアは、今ではそこそこ有名かもしれません。しかし、実は国立駅の開業が1926年に対して、地名としての「国立」が登場したのは、旧谷保(やぼ)村が国立町(後の国立市)となった1951年のこと。国立町(市)の中にあるから国立駅……なのではなく、国立駅が先にあって、それに由来して地名の「国立」という街が誕生したのです。 【写真を見る】国立駅で唯一の「リノベ銭湯」 そんな国立は現在、駅から真南に続く大学通りの桜並木と、途中にある名門・一橋大学がとりわけ有名。しかし周辺を散策してみれば、東西南北にそれぞれ個性的かつ魅力的な街並みが広がっています。
◆国立駅の基本情報:家賃相場はいくら?
国立駅に乗り入れるのはJR中央線のみ。家賃相場は駅徒歩10分以内、築年数10年以内でワンルームが約7.3万円、1LDK約11.2万円、2LDK約13.9万円(SUUMO、2024年10月8日確認)。路線が1本のみで中央特快も止まらないためか、おしゃれで整った生活環境にもかかわらず、両隣の立川駅・西国分寺駅周辺よりも若干安い相場になっています。 赤い三角屋根で知られた国立駅の旧駅舎は、1998年に「関東の駅百選」に選定され、国立地域のシンボルとして親しまれました。2006年に駅として使用終了しましたが、2020年には駅南口に公共スペースとして復元され、再オープンしています。
◆駅ナカには聴覚障害者に配慮された「スタバ」が
まずは、駅ナカ・駅周辺施設「nonowa国立」をご紹介。「nonowa」はJR中央線沿いの駅にいくつかある商業施設ですが、国立のものは「EAST(東側)」「WEST(西側)」「SOUTH(南側)」の3ブロックに分かれており、規模はかなり大きめです。 営業テナントはカフェ、飲食店、書店、ドラッグストアなどさまざま。「ザ・ガーデン自由が丘」「青山フラワーマーケット」など高級志向の店舗や、「私の部屋」などおしゃれな雑貨店もあるのが国立らしさですね。 注目は「スターバックスコーヒー」で、看板に描かれたサインのイラストは、手話で店名を表したもの。ここは、日本国内では初となる「手話を共通言語」としたお店(サイニングストア)で、聴覚に障害のある人と健常者が分け隔てなくスタッフとして活躍しています。手話や筆談によるオーダー対応、手話を学べるサイネージなど客へ向けたバリアフリーも多く、店内の雰囲気も良好なのでおすすめですよ。