「国立駅」には何がある? 一橋大学だけじゃない、手話のスタバにクラフトビール、銭湯もある散歩向きの街
◆南口の旧駅舎は休憩にも観光情報探しにも有用
国立駅南口のロータリーは他の街と比べてもかなり広め。 ロータリーに面する「たましん歴史・美術館」は、多摩信用金庫の設立した「たましん地域文化財団」が収蔵する美術品の数々を展示する施設。立川にある「たましん美術館」と合わせて、上記の財団が有するコレクションの奥深さに触れられます。 ロータリー手前にある「旧国立駅舎」は、先述の通り2020年に復元したものですが、今でもなお国立のシンボルとして人々の往来を見守っています。洋風建築を設計したのは、近代建築の巨匠であるフランク・ロイド・ライトの弟子、河野傳(つとう)と考えられています。 旧国立駅舎の内部には木製ベンチがあり、広々としたオープンスペース、国立市と国立駅の歴史を学べる展示室、グッズなどを販売する案内所に分かれています。屋外スペースでも物産展(マルシェ)やイベントをやっているため、さまざまな楽しみ方ができそうです。
◆個性的なショップが多い西側・富士見通り&ブランコ通り
街としての国立の特徴は、南口から南西・真南・南東と放射状に伸びる3本の通りと、その合間を切り分けた区画に強く表れています。 駅から南西方向に伸びる「富士見通り」。名前と通りの方角は国立駅から西方面に「富士」山が「見」えるようにと、街づくりの計画時に決められたものです。飲食店にカフェなどさまざまな店舗があり、とりわけ美容院が多いことが特徴です。 通りの入り口には「西友 国立店」があり、食料品の買い物にも便利。さらに大型酒店の「SEKIYA」、地下にはクラフトビールが飲めるビアホールなどの飲食店が並び、普段使いにも便利。 富士見通りからは複数の小さい通りや路地が縦横に伸びているため、ちょうど三角形になった土地の角に建つ店舗も複数。「タリーズコーヒー」もちょうど角地に建っており、窓を広く取って店内から通りを眺められるようになっています。 通りには個性的でこだわりの深い個人経営のお店や、文化的な香りが深いお店も複数。雑貨店やレコードショップなど、お散歩も楽しめそう。 また、富士見通りに接続する小さな通りの中でも、見逃せないのが「ブランコ通り」。一区画分の短いスパンの中にブティック・サロンなどが密集しており、国立でも特に味のある場所です。 ブランコ通りからさらに細い路地には、年季の入った洋食屋やレコードショップも。路地を抜けた先で別の散策スポットにつながることも多く、こうした自分好みの「抜け道」探しをするのも国立ウオーキングの楽しみです。