“ワクチンパスポート” 河野担当相「国内での使用は今のところ考えていない」
新型コロナウイルスのワクチン接種を担当する河野太郎行革担当相は15日の参院予算委員会の集中審議で、ワクチンを接種したことを証明する、いわゆる“ワクチンパスポート”について、「国内で(ワクチン)接種証明書を使うことは今のところ考えていない」との見解を示した。 【動画】参院予算委 NTT、東北新社の社長が接待問題で陳謝
ワクチンパスポートを導入を検討する動きは世界で出ている。例えばワクチン接種が進むイスラエルでは接種した人に「グリーンパス」という証明書を発行し、これを持っている人はイベントの参加やレストラン、スポーツジムなどの利用などが認められるという。 立憲民主党の青木愛氏は「EUにも同じ動きがある」と指摘した上で、「(日本では)ワクチン接種は努力義務になっている。個人の体質であったり病歴であったり、打てない人もいれば自分の意思で打たない人もいる」「そういう人たちに不利益があってもいけないし、差別的な空気が生まれても困る」とワクチンパスポートに対する政府の見解をただした。 河野担当相は「国際的にワクチンパスポートの議論が進んでいくことになれば、日本も検討せざるを得ないかなと思っているが、国内でこうしたものを使用するということはないのではないかと思っている」と答えた。 田村憲久厚生労働相も「国内で今いろんな自治体がワクチン打ったから商店街でいろんなメリットがある、というようなことをやり出しているが、これ自体はそれぞれ自治体がやっていることで、こと細かに国が指導しているわけではない。国としては、ワクチンを『打つ、打たない』によって利益が阻害される、不利益な取り扱いがされるというようなことはあってはならないと考えている」と述べた。