写真家はなぜMacBook Pro(M4)に買い替え、どこに驚いたのか
本当はモニター16インチのM4 Maxで、メモリもストレージも大盛りだと読者の皆さんの興味を引くのかもしれないが、購入したのは前述の通り、小さいほうの14インチ。チップも松竹梅の梅というべきか、無印のM4だ。メモリも標準の16GBだが、ストレージは前のMacBook Proが512GBで苦労した(長く使うと謎に容量を消費されていく)ので、1TBに増量。キーボードは1998年に人生で初めて買ったコンピュータ・PowerBook G3以来、ずっとUS配列なので、今回ももちろんそれで注文した。色はスペースブラックに傾いたのだが、何かに紛れたとき見つけにくいのでシルバーに。 僕はカメラマンが本業ではあるが、こうして文章を書く仕事も多く、ノートパソコンは主にそれ用として使ってきた。画像処理に使うデスクトップは今にいたるまで一貫してWindowsで、ノートもVAIOを使っていた時期が長く、505やC1などいろいろなモデルを使っていた。ただ、VAIOがソニーから切り離されて様変わりしてしまい、MacBook Air(たぶんMid 2011と称されている2代目)をモデル晩年に購入。それをたしか6年ほど使い倒して、Mid 2018になり、それも退役してこのたびのM4という次第である。
デスクトップをMacにできない理由は、Macで開けないハードディスクがたくさんあることや、稀にWindowsでしかできないことがあるから。その逆みたいなこともあるのでノートはMacにしているのだが、Macの利点といえば買い替えたときのセットアップ。簡単な操作をしたうえ、2台を近付けるだけで新しいマシンが古いマシンのクローンになる。散らかったデスクトップはもちろん、ゴミ箱の中身までそっくりコピー。だから新しいマシンを買った喜びは薄いのだが、映っているもの自体が変わらないため、見え具合の違いが目立つ。Mid 2018は対角13.3インチ、2560×1600ピクセルの227ppi。対応色数は「数百万以上」とアバウトだった。対するM4は対角14.2インチ、3024×1924ピクセルの254ppi。広色域を誇り、10億色対応だ。緻密さや鮮やかさと同時に、写真や動画を鑑賞すると深みが感じられる。白や黒のトーンが豊かなのだろう。 両者を並べて外部とのインターフェースを比べると、Mid 2018はThunderbolt 3(USB-C)ポートが左右に2つずつという構成で、拡張アダプターが欠かせなかった。対してM4はThunderbolt 4(USB-C)ポート3つに加え、懐かしいMagSafeのポートが。2021年にMagSafeが3世代目として復活したのは知っていたが、ケーブルに足をひっかける心配が再びなくなったのはありがたい(Mid 2018では何度か…)。しかもThunderbolt 4ポートからUSB-Cケーブルでも充電や給電ができるので、出先で電源ケーブルが急遽必要になっても何とかなりそうだ。あと、2016年に省かれたHDMIポートとSDカードスロットもある。これが今回お買い得なMacBook AirではなくM4を購入する決め手になった。アダプターが必須の場合、忘れると大変なことになるし、接点不良などで認識しないのも怖い(これもMid 2018で何度か…)。とまぁいろいろ使い勝手はよくなっているというか、昔のMacBook Proに戻ったという感じですかね。