老親を施設に預けてもやることは山積み!?給付金が出る制度も活用して無理のない介護を
施設に預けても終わりじゃない!?老親の介護で子どもが直面する問題とは?
筆者が20代の頃、「親の介護は子どもの義務」といった社会通念が存在していて、働き盛りの40~50代が親の面倒を看るために離職したり、転職して故郷に帰ったりする姿をよく見ました。いずれは自分もそうなるのかと暗い気持ちになったものですが、それから20年以上経過した今は「可能な範囲で良い」という流れへと変わり、親を介護施設に預けることへの抵抗もなくなってきたように感じます。 介護施設に入居した母親がため息ばかりつく理由に…「もっとこうすればよかった」 だからといって介護から完全に解放されるわけではなく、年老いた親を施設に預けたあとも子どもがやるべきことはいろいろあるようです。その実情を分からせてくれるのが、『ままならないアラフィフたち 介護はじまりました』というコミックエッセイです。 著者・月野まるさんを主人公にしたマンガと、月野さんとジャーナリスト・太田差惠子さんとの対談で構成された本書ですが、介護の未経験者および初心者の視点に立った書きぶりが印象的で、本格的な老親介護は未経験の筆者も不安に踊らされることなく真正面から介護に向き合おうという気持ちになりました。 今回は、親を介護施設に預けた後に子どもが直面する問題について触れた部分を、本書から抜粋してご紹介します! 著者プロフィール 月野まる(つきの まる)さん 『かわいくないヤツら』で第1回pixiv×MFコミックエッセイ新人賞大賞受賞。長男と次男の反抗期や笑える日常を描いたブログが大人気を呼び、アメブロ公式トップブロガーになる。大ヒットの人気代表作に『ナイフみたいにとがってら 反抗期終わりかけ男子観察日記 1-4巻』(KADOKAWA)など。また『マンガでわかる お金に人生を振り回されたくないから超ビギナーが今すぐやること教えてください』(主婦の友社)のお金入門マンガも人気。 監修者プロフィール 太田差惠子(おおた さえこ)さん 介護・暮らしジャーナリスト。30年以上にわたり老親介護の現場を取材し、「遠距離介護」「仕事と介護の両立」「高齢者施設」などの情報を発信している。AFP(日本FP協会認定)資格も持ち「介護とお金」にも詳しい。『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第3版』『高齢者施設 お金・選び方・入居の流れがわかる本 第3版』(共に翔泳社)、『親の介護で自滅しない選択』(日経BP)など著書多数。