広島・床田 無念の終戦「結果が全てなので」 8月までに自己最多タイ11勝も9月以降勝てず 今季最短2回5失点
「ヤクルト5-3広島」(2日、神宮球場) 広島・床田寛樹投手の背中に悲愴(ひそう)感が漂う。次々と白球が外野に運ばれ、そのたびにぼうぜんとした表情でカバーに走った。今季自己最短の2回6安打5失点で降板し、自身4連敗で自己ワーストを更新する9敗目。悔しすぎる思いを短い言葉に込めた。 「結果が全てなのでそれだけです」 初回2死一、二塁からオスナに左中間への適時二塁打を浴び、先制点を献上。二回は2死一、二塁から長岡に右翼線への適時二塁打を浴びると、続くサンタナには初球の142キロを右翼席へ運ばれ、この回一挙4失点。次の打席で代打を送られ、マウンドを降りた。 8月末までに自己最多タイの11勝を挙げ、チームも首位。6年ぶりの頂点を目指し勝負の9月戦線に突入したが、ここから長く暗いトンネルに迷い込んだ。9月以降は5試合に登板し、0勝4敗、防御率6・65。左腕の苦戦とともにチームも大失速し、Bクラスに終わってしまった。 新井監督は床田について「暑くなってから真っすぐがいかなくなって、かわし始めてつかまえられるという感じ」と失速の要因を分析。「本人も分かっていると思うので、それを課題として、また来季に向けて頑張ってもらいたい」とさらなる進化に期待を寄せた。 1年間ローテを守り続けたが、満足感はない。「実力不足。また来年頑張ります」。新井カープの躍進に床田の存在は欠かせない。来季はここぞの場面での好投に期待だ。