具合が悪いのになかなか電話が繋がらずイライラ…「病院の予約」への「AI導入」が医療機関にもたらす変革
真のニーズを捉えたDXを
AI予約電話の導入とともに、患者さんとの通話記録を管理するPC上のインターフェースも使いやすいものにしました。必要な要素を盛り込んだ機能面もさることながら、患者さんごとの対応状況なども色分けされていて、直感的にわかりやすいのが特徴です。ずっと業務で使い続けるものであるだけに、UIUX面にも必要なリソースをかけて、ストレスなく使えるようにしておくことも、実はかなり大切なことだと感じています。 もう1つ改めて感じているのは、事業者と医療機関が互いに深いレベルでの意見交換や情報交換をして相互理解を深めていくことの大切さです。 最近では、医療DXや病院DXに特化した情報サイトや各種のITニュースを配信するサイトもあります。医療機関としてもつねに最新の技術動向や他院の成功事例などに学びながら事業者の方との建設的な議論を展開するための材料を得ておくことも同様に重要です。 事業者がAIなどのテクノロジーを医療業界に導入しようとした結果、医療機関のニーズから外れた製品ができてしまうことが多く見受けられます。こうした不本意な開発に陥らないためにも、医療機関と事業者が深いレベルで意思疎通を図ることが大切で、「真のニーズ」を捉えたソリューションに練り上げるうえでもっとも重要なことだといえるでしょう。 芦原 教之 医療法人徳洲会 湘南鎌倉総合病院 事務長
芦原 教之