スペースX、スマホと直接通信できる最初の「スターリンク」群を完成
米Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)は米国時間12月4日、ブロードバンド衛星「Starlink」(スターリンク)を打ち上げた。 Starlinkは地球低軌道(LEO)に衛星を多数打ち上げることで、高速かつ低遅延なブロードバンドインターネットを利用できる。専用の受信アンテナを必要とせず、スマートフォンと直接通信できる(「モバイルダイレクト」とも呼ばれる)機能に対応した衛星の打ち上げも始まっている。 今回、米カリフォルニア州のヴァンデンバーグ宇宙軍基地から打ち上げられた「Falcon 9」ロケットは20機を予定軌道に投入。そのうち13機はスマートフォンとの直接通信が可能な衛星で、Starlinkにとって最初のスマートフォンと通信できる衛星コンステレーションが完成した。 「これにより、改造されていない携帯電話でも遠隔地からインターネット接続が可能になる。ビームあたりの帯域幅はわずか10Mbだが、将来の衛星群ははるかに高性能になるだろう」とSpaceXを率いるElon Musk(イーロン・マスク)氏はX(旧Twitter)でコメントしている。 海外メディアのSpace.comによると、Starlinkは現在6799機で構成されており、うち約330機が衛星とスマートフォンが直接通信する機能「Direct To Cell」に対応している。
塚本直樹