反撃能力の保有「相手に攻撃を思いとどまらせる抑止力となる」岸田首相会見12月16日(全文1)
今回の決定プロセスに問題はなかったか
記者:総理、日本テレビの平本です。今回の増税を決定したプロセスについて伺います。党内からは、今回のプロセスについて唐突感があるとか、もしくは進め方が拙速だという声を、取材をしていてもよく聞きました。総理、今まさに会見で、総理自身はこの通常国会から議論を始めて、年末に決めるということは一貫して言っていたと今おっしゃいました。ただ、その総理の方針と、与党内と、もしくはその先にある国民との意識の間にギャップがあるんではないかと感じます。総理自身は今回の決定プロセスに問題はなかったと思われるんでしょうか。 岸田:プロセスについて問題があったとは思っておりません。3文書や防衛力の抜本的強化については、通常国会ではなくして、昨年の末から議論を始めています。昨年の末から議論を始め、先ほども申し上げましたが、18回にわたりましてNSC、四大臣会合で議論を重ねてきました。また、国家安全保障局においてもヒアリングを行う、また、有識者会議を開かせていただきまして、さまざまな意見を伺ってきました。その上で、先ほど申し上げたように、防衛力強化の内容、予算、財源、この3つを本年末に一体的に決め、国民に明確にお示しするという方針、これは春の通常国会のときから、国会においても、また、たびたび会見の場においても一貫して申し上げてきたところです。 この3文書や防衛力の強化については、政府における議論、また、有識者からのご意見等を踏まえ、政府としての考え方を整理した上で与党にお示しをし、それを基に与党、自公の与党ワーキングチームにおいて率直かつ精力的な議論が行われてきました。
与党のプロセスをしっかり経た上で閣議決定した
財源につきましても、そもそも予算につきましても、こうした、この内容の議論と並行して、どれほどの規模が必要なのか、こうしたことを政府として議論を行い、整理をした上で与党に対してお示しをさせていただきました。そして財源についても考え方をお示しした上で、与党の税制調査会において議論をお願いしたということであります。大変大きな議論が行われたと聞いておりますが、その議論を経て、与党税制調査会として結論を出していただき、大綱をまとめていただいた。それに基づいて、政府としてもこの与党のプロセスをしっかり経た上で閣議決定を行った。こうしたことであります。 このように3文書、あるいは防衛力の抜本強化に向けては、1年以上にわたる丁寧なプロセスを行ってきたと考えております。問題があったとは思っておりませんが、しかし国民の皆さんからさまざまな意見や指摘がある、このことは政府としても引き続きしっかり受け止めなければならないと思います。引き続き丁寧な説明については、政府として心掛けて実行していかなければいけない、説明を続けていきたい、このように思っております。以上です。 司会:それでは続きまして、幹事社の読売新聞、仲川さん。