反撃能力の保有「相手に攻撃を思いとどまらせる抑止力となる」岸田首相会見12月16日(全文1)
法人税額に対し、税率4~4.5%の新たな付加税
今回、一体的に決めるとの方針の下、与党において熱心な議論が行われ、本日、与党税制改正大綱が決まりました。法人税については、法人税額に対し、税率4から4.5%の新たな付加税をお願いいたします。これは法人税率に換算すると1%程度です。また、その際、中小企業への配慮を大幅に強化し、所得換算で約2400万円の控除を設けました。その結果、今回の措置の対象となるのは全法人の6%弱です。 所得税については、物価高に賃上げが追い付いていない現下の家計の状況を踏まえ、所得税の負担が増加しないようにしています。具体的には、まず所得税額に対して2.1%をお願いしている復興特別所得税を1%引き下げるとともに、課税期間を延長し、復興財源の総額を確実に確保いたします。廃炉や福島国際研究教育機構の構築など息の長い取り組みについてもしっかりと支援できるよう、引き続き責任を持って取り組んでまいります。その上で、減額分に相当する税率1%の新たな付加税をお願いすることとしております。さらに、たばこ税については1本3円相当の引き上げを段階的に実施をいたします。 従来から申し上げているとおり、これらの措置は来年から実施するわけではありません。実施時期は現下の経済状況等を踏まえ、9年度に向けて複数年掛けて段階的に実施することとし、その開始時期等の詳細についてはさらに与党でも議論を続けて、来年決定することとなります。そうであれば別に今年決定しなくてもいいのではないかというご意見もいただきました。しかし将来、国民の皆さんにご負担をいただくことが明らかであるにもかかわらず、それを今年お示ししないことが、説明責任を果たしたことにはならない、誠実に率直にお示ししたい、そのように判断をいたしました。
未来の日本に責任を果たすため、ご協力を
引き続き国民の皆さまに、今回の措置の目的、内容を丁寧にご説明するよう努めてまいります。私たちの今の平和で豊かな暮らしを守るために、また、われわれが未来の世代、未来の日本に責任を果たすために、どうかご協力をお願いいたします。 安倍政権において成立した平和安全法制によって、いかなる事態においても切れ目なく対応できる体制がすでに法律的、あるいは理論的に整っていますが、今回、新たな3文書を取りまとめることで、実践面からも安全保障体制を強化することとなります。まさにこの3文書とそれに基づく安全保障政策は、戦後の安全保障政策を大きく転換するものであります。もちろんこれは日本国憲法、国際法、国内法の範囲内での対応であることは言うまでもありません。非核三原則や専守防衛の堅持、平和国家としての日本の歩みは今後とも不変です。こうした点について、透明性をもって国民に説明するのみならず、関係国にもよく説明をし、理解をしてもらう努力を続けてまいります。 以上、日本を守るための防衛力強化等についてご説明させていただきましたが、防衛力の強化は国民の皆さんのご協力とご理解なくしては達成することはかないません。われわれ1人1人が主体的に国を守るという意識を持つことの大切さは、ウクライナの粘り強さがよく示しています。わが国の安保政策の大きな転換点に当たって、われわれが未来の世代に責任を果たすために、国民の皆さまのご協力をあらためてお願いを申し上げます。ありがとうございました。 司会:それでは、これから皆さまよりご質問をいただきます。指名を受けられました方はお近くのスタンドマイクにお進みいただきまして、社名とお名前を明らかにしていただいた上で1人1問、ご質問をお願いいたします。まず幹事社からご質問をいただきます。日本テレビ、平本さん。