DeNAのサイト問題は横浜DeNAベイスターズの身売り危機に発展しないのか?
ーーDeNAが買収して球団の文化が変わりました。様々なチャレンジで眠っていたファンが目を覚まし、チームもファンに刺激を受けました。それを池田前社長が強引に引っ張ったという側面もありました。岡村社長になってどうなるか?という疑問があります。 「そこは重要な点です。私はコーポレートアイデンティティである“継承と革新”という言葉を使っています。チームをこういう雰囲気、ブランドにしたいという発信力を、たゆまぬ努力でより磨くことでしょう。そして、それを実現できる組織の分厚さをも作っていきたいんです。ただ組織に完成形はなく、永久にやることはあります。微調整は必要かと。個人のリーダーシップで叱咤激励して、あれこれしなさい、ということも重要かもしれないが、私のリーダーシップは、そうではありません。DeNAに5年、スタジアムは40年で蓄積されている力があります。選手も地域にも力があります。それらが自発的に発揮して欲しいし、それが会社の文化です」 ーー契約更改では、大判振る舞いでした。 「強いチームになり、お客さんが増え選手を支える経済基盤がしっかりとすると選手へのインセンティブは増し、選手もやる気が出ます。選手への還元がファンへの還元にもなります。しかし、それだけではありません。選手の居心地のいいチームである必要があります。引退した三浦大輔選手が、その典型です。お金だけじゃなく、それを含めた環境作りを行い、このチームでやっていたいと選手に思ってもらうこと。それができれば自分たちのチームになります。それがベイスターズらしい特色になります」 ーーFAで巨人へ移籍した山口俊投手は居心地が悪くてチーム愛を持てなかったんですか? 「それは本人に聞かないことにはわかりませんが、FAは選手としての権利であり、今回はそれを行使し、将来を考えたときに選択肢の中から、こういう結果になったのでしょう」 ――筒香の将来的なポスティング移籍を認める発言をされたようですが? 「実際は、そう言ってはいません。ただ、彼が今後、そういう話題が出てくるくらいずっと勢いがあることがチームにとって望ましい。プロ野球は年俸面での処遇を含めて夢を与える商売です。もちろんチーム愛を持っていて欲しいし、三浦選手のように、ずっとベイスターズの象徴としてプレーしてもらいたいと願うのは当然ですよね。」 ※近日中に公開予定のインタビュー(2)に続く。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)