DeNAのサイト問題は横浜DeNAベイスターズの身売り危機に発展しないのか?
ー―経営権を得て5年で岡村さんが社長に指名された理由はなんでしょう? 「球団が第2段階に入ったと思っています。5年前にDeNAがチームを持つまでは、お客さんが来ずチームも低迷していました。98年の優勝の盛り上がりを見るまでもなく、本来、チームにも球場にもポテンシャルはありましたが、ファン、地域との間でパイプの目詰まりを起こしていたんです。でも、この5年間でたくさんの方々にハマスタに足を運んでいただき、新たな価値を見つけていただき地域への愛着が生まれてきています。 今、横浜という地域がベイスターズを再発見してくれているのではないでしょうか。それをさらに見せていこうというのが次のステージです。象徴的に4年後には五輪も行われます。興行で成果を出すだけでなく地域の方々に耳を傾けながら神奈川県、横浜という街全体で創造できることにコミットして着実な一歩を進めることが重要です。そして、チームがもっと強くなり結果として優勝すれば、さらに盛り上がります。そこが第二段階です」 ――チームも第二段階に? 「若手を育ててきました。筒香の2冠、若い投手の活躍で、まだナンバーワンではないですが、万年Bクラスのチームではなく、ファンの方々をドキドキさせ“次勝てるのでは”“序盤に点を取られても返せるのでは”と期待されるチームにはなりました。達成感と“まだまだ”という悔しさも味わいましたが、ラミレス監督がチームを支え、それを健全な事業基盤で、私たちが支える、という両輪が5年でできたと思います」 ーー球団代表に三原さんが就任しましたが、社長の仕事からチームのマネジメント業務は切り離したということでしょうか? 「いえ、責任は私がとります。横浜スタジアムも。役割分担としてチームを三原と高田GMに見てもらいますが、それを支える事業基盤は、私がスタジアムと連携とりながら見ていくということです。事務方としてラミレス監督を支えます。 スポーツの勝ち負けは計算ができません。持続的に常に一定の強さを持つチームにするには、どうすればいいのかという課題はあります。少なくとも計算できる強さ、組織としての強さを作りだす循環ですね。そこへの関心は強いです。弁証法的に発展していかねばなりません。ただ、専門でもない私が、そこへ直接コミットして口を出すことはありません。ただ、コンテンツ屋としてコンテンツの中身はわかっていないとダメでしょう。そして、人々の期待や多大な関心はチームにあります。だからチーム強くしたいんです」 ーーどう強く? 「当然、勝負の綾もあります。主力の怪我など計算できない要因も出てくるでしょう。ベースをしっかりと固めて中長期で計算、想定ができるようにしたい。多少の波は出てくるでしょうが、選手の厚みを増していけば、好循環で右肩上がりになり、優勝を狙えるチームに変わると言えます」