もし無人島に漂着してしまったら? プロが語る「生還を左右する4つの条件」
映画やドラマであるように、もしも無人島に漂着してしまったら、あなたは何を持っていきますか? 『PHPくらしラク~る♪』2024年8月号では、無人島研究家の梶海斗さんに、生還するために何をすべきかを教えてもらいました。 【解説】ろ過装置の作り方 ※本稿は、『PHPくらしラク~る♪』2024年8月号より、一部を抜粋編集したものです。
無人島生活の必需品、あなたは何を持っていく?
「無人島に1つだけ持っていくとするなら、何を持っていく?」というような話をした経験は、みなさんにもあるのではないでしょうか。無邪気に答えた記憶がある人も多いでしょう。 しかし実際に無人島でひとりで生活をしなくてはならなくなったら、過酷な日々が待っています。ここでは「もし無人島に漂着したら......」という設定で、あなたが生還するためにすべきことを紹介していきます。
プロの答えは、ずばり刃物。堂々の1位です!
無人島に何か持っていけるとするなら、刃物を選ぶといいでしょう。それもキッチンナイフのような小型のものではなく、できるだけ大きいナタぐらいのサイズのものがあると便利です。木を切ったり、魚をさばいたり、応用が利くので、刃物が堂々の1位です。 次に選ぶとするならば、火打ち石を選びます。「今どき、火打ち石?」と思われる方もいるでしょう。ですが、ライターやマッチは湿気で使えなくなる可能性があるので、そんな心配がいらない火打ち石は便利なのです。火がないと水の煮沸もできませんし、体温を維持するのにも重要なので、火打ち石が2位にランクインしました。 3位は調味料です。意外な答えかもしれませんが、過酷な生活をするなかで、食は唯一の娯楽です。無人島にある食料は塩味ばかりなので、マヨネーズなど味変できるものがあれば食事を楽しめます。 そのほかに、日記と回答した無人島生活体験者さんの答えが文化的な発想で印象に残っています。「自分と向き合いながら毎日のことを記しておきたい」という、人間にしかできない発想ですね。
無人島に漂着したらコレだけは確保しよう
何も装備を持たずに無人島に漂着した場合、とても焦ってしまいますよね。そんな時、しなければならないことや確保しなければならないものを伺いました。 1. 体温を維持できる環境 まずは安全な環境を手に入れることです。暑い日には直射日光を避けられる場所を、雨が降っている場合は木々などの雨露をしのげる場所を見つけて身を守りましょう。奇跡的に木などの材料がそろっていて、自分で小屋などを建てられそうな場合は、自作する手もあります。 ただ、フィクション映画にあるような洞窟などはないに等しいので、あまり期待しないようにしましょう。また、無人島には漂着物が多いので、もし毛布などがあれば確保しておきましょう。 2. 水 みなさんご存じの通り、人間の体の60%は水分でできています。漂着した時がもしも暑い夏だったら、汗ですぐに体内の水分は奪われてしまいます。脱水症状は生命に関わってきます。 川がある無人島は非常に少ないのが現実です。川を探すより湧いている地下水などを探しましょう。岩はだなどを這うように流れている水を枝に伝わせて採取する方法もあります。 水はろ過をし、漂着物の中から鍋ややかんなどを探し、必ず火で煮沸して、殺菌してから飲むようにしましょう。