もし無人島に漂着してしまったら? プロが語る「生還を左右する4つの条件」
【ろ過装置の作り方】 [用意するもの] ペットボトル、小石、木炭(消し炭)、小砂利、布切れなど [作り方] 1.着物からペットボトルを探し、底を切る 2.ペットボトルを逆さにして、「下から小石→木炭(消し炭)→小砂利→布切れなど」の順に入れる 3.ペットボトルのふたは閉めたままで、飲み口のあたりかふたに少しだけ穴を開けて、水の出口を作る 4.上から水を入れ、ろ過する [ポイント] ⃝ペットボトルはロープで吊るしておくのが良い ⃝ろ過した水の煮沸は最低10分以上行なうこと! 3. 食料 フィクションの世界のように大きな魚を獲るのは難しいです。まず人間の手で、掴んで獲るのはあきらめましょう。漂着物にモリなどがあれば話は別ですが、魚をゲットできたら非常にラッキーです。 無人島で食べられる食料の代表格は貝です。または、植物を見つけて食べましょう。どちらも衛生面を考えれば火を通して食べることが無難でしょう。キノコは毒があるものが多いため、十分に気をつけましょう。 4. SOSを送れるもの 漂着物に鏡のようなものがあれば、光の反射で助けを呼べる可能性が高まります。細い木の棒と平らな板があれば、火を起こすこともできます。煙で知らせるのもいい手でしょう。漁船などに見つけてもらえれば、生存率がグンと高まります。 ・どうして海水は飲めないの? 水をろ過すると聞くと、「海に囲まれているのだから海水を飲めばいいのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。ですが、それは危険です! 海水の塩分濃度は約3.5%と、人間にとっては非常に高く、飲めば飲むほど喉が渇き、脱水症状を引き起こしてしまいます。危険ですので絶対にやめましょう。
勘違いも多い! 島からの脱出方法
無人島からの脱出をテーマにしたテレビや映画はたくさんあります。その影響からか、間違った知識を持ってしまっている人も......。島から脱出する正しい方法を教えてもらいましょう! ・島から脱出するには...... 現実的に考えると、まずは漂着物から火を起こせるもの・鏡・ライトがないか探しましょう。そして漁船などにSOSを出して、他人に助けてもらうようにしましょう。対岸が見えているような近い無人島を除いて、自力で島を出るのは危険です。 ・じつは間違っているフィクションの世界 「イカダに乗って脱出だ!」と思った方も多いでしょう。ですがそれは大きな間違い。イカダに乗って脱出を試みるというのは、死にに行くも同然。そもそもイカダに最適な木材を見つけるのが至難の業です。フィクションの世界の話だと思いましょう。 梶さんが代表を務める無人島プロジェクトでは、無人島で火起こしなど色々な経験ができます。興 味がある方は検索してみてください。https://mujinto.jp/ 【梶海斗(かじ・かいと)】 無人島プロジェクト代表/無人島研究家。19歳の頃、無人島でキャンプを始めたのをきっかけに無人島でのキャンプ企画を開催し、ビジネスへとつなげる。無人島の魅力は、何もないからこそ自分と向き合えるところだと話す。著書に『無人島冒険図鑑』(秀和システム)がある。
梶海斗(無人島プロジェクト代表)