金子恵美、夫の過ちをなぜ許せたか。関係修復の処方箋とは
直球で、太い〝釘″を刺す
「二度あることは三度ある」? それは大丈夫かな。私は、夫婦の間でもプライベートなスペースや時間、知らないことはあっていいと思うんです。彼からしたら、自由に動けるし、そうさせてもらっていることに感謝もあるはず。厳しくされると、やっぱり誰でも逃げ出したくなりますよね。だから締め付けるより“放牧”するんです。 その代わり、夫婦間で共有すべきことについては密にコミュニケーションを図っています。例えば朝は子どもを送り出した後に築地に行って朝食を食べるとか、それぞれ外での仕事が終わった後にカフェで落ち合って遅いランチを食べるとかしながら、子どもの学校であったことなどを共有しておく。家でやることをやっておいてくれれば、あとはどうぞ、というスタンスです。 ただ、私なりに一度目の経験から学んだこともあります。当時はお互い議員をしていて、あまりにも忙しかった。おなかに子どももいて、夫婦間の会話はありましたが、やはり私は宮崎よりも地元に目が向いていました。宮崎に対するチェックは全くしていなくて、本当に全然気付かなかったんですね。正直言って、不倫なんてドラマの中の出来事で、まさか自分の身に起きるなんて思ってもいませんでした。自分に何か落ち度がなかったかと振り返った時に、そこをあまりにも意識しなさすぎていたと思いました。 だからそれ以来、私なりの教訓として、ちょくちょく釘は刺しています。「最近、○○県に行くことが多いですね。誰かそこに特別な人がいるんですか?」「カラオケに行ったわりにはのどが枯れていませんね。ほかのところに行っていませんでしたか?」などと、超ストレートに、シンプル聞きます。こちらが聞けば、そこまで聞いてないというくらい何でも話しますよ。 やっぱりバランスが大事なんですよね。放牧させておいて、でも越えてはいけない柵を越えそうになったら、すぐに回収するわけです。毎日のように言われたら窮屈だと思うんですけど、忘れた頃に太い釘は刺しておいた方がいい。そして、この時一番効くのは「息子を悲しませることをしたら許さないよ」という言葉です。