締め付けない柔らかなオーガニックコットンインナーで、女性の心身の不調に寄り添う
■消費者のことも生産者のことも考えた商品開発
――オーガニックコットンは人権や環境面のリスクも高い原料です。開発や商品化にあたりどのような点に留意しましたか。 戸枝:当社の場合、「サンテラボ」を立ち上げた際に、「オーガニックに特化する」、「人にやさしく、環境にやさしい会社を目指す」とエシカルを軸に商品開発を進めてきました。 ですから、締め付けないインナーウェアというコンセプトを立てたときも、オーガニックコットンを採用することは必須と考えていました。またオーガニックコットンを使った製品を開発するならば、生産者の生活まで支援するコットンを使いたいとの思いがありました。 そのような中で、当社のお取引先で、オーガニックコットン100%の糸と原綿を輸入しているパノコトレーディング(東京・中央)さんと知り合います。同社は、生産地のインドとタンザニアで、児童労働や不当な搾取のない健全な有機農業をサポートするプロジェクトに参画されており、私たちもこの取り組みに共感し、共同開発をお願いしました。 中川:「hinnaふわリブ オーガニックコットンシリーズ」のリブ(伸縮性のあるゴム編みのこと)の生地は100%オーガニックコットンです。 締め付けることで着用された人が苦しく感じることのないよう、ゴムを一切使わず、その代わりにアンダーやウェスト部分の生地には、オーガニックコットンのほか5%だけポリウレタンを入れて伸縮性を持たせています。テンションをかけた仕様とすることで、ピッと張った形で着用いただけます。 いろいろな種類の資材を使うと、それぞれにロスが増えてしまうため、そうした無駄をなくすためにも、なるべくオーガニックコットンで仕上げるようにしました。 また、あえて丸編みの生地を選ぶことで、インナーのわきにも縫い目のない商品に仕上げました。表示ラベルが肌に触れないよう、外側につけるなどの工夫も施しています。商品パッケージも、米ぬか成分で作った袋を採用しています。