海外のデザイン好きが、日本でしたい10のこと
京都のフードシーンはすでに多様で活気に満ちている。現在16代目店主(初の女性店主)が経営する創業550年の歴史を持つ家族経営のそば屋「尾張屋」(現在は閉店)から、シェフの今井義博がNetflixのドキュメンタリーシリーズ『シェフズ・テーブル』で絶賛された14席のピッツェリア「モンク」まで。 アーティストからシェフに転身した船越雅代(元ニューヨークのレストラン「ブルーヒル」シェフ)が、友人のデザイナー柳原照弘の協力を得て改装したアンティークな町家で、キャンドルライトに照らされた極上の懐石料理を提供するフードラボ「ファームーン」。最近のディナーでは、紙のように繊細な薄さのイカにイカ墨を加えたソースがまるで書道のように見える料理や、エンドウ豆とステーキのグリル、イチゴのメレンゲ添えなどが出され、その他にも数種類の料理と自然派ワインがペアリングされて提供していた。「ファームーン」は週末にはティーサロンとしても営業している。
三十三間堂で黄金に輝く1001体の千手観音を見る
京都は観光客の多さでヴェネツィアと比較されることがあり、大勢の観光客は嵐山の竹林や「伏見稲荷大社」の有名な朱色の門のような大きな観光スポットに集中している。しかし、市内には1,600もの寺院があり、あまり訪れることのない寺院こそ、最も思い出深いものとなり得るのだ。 13世紀に建立された「三十三間堂」は、総木造建築で1001体の金色の千手観音像で埋め尽くされている。他にも、カラフルな朱色の門や、参拝者がぶら下がった紐を引っ張って大きな銅鐘を鳴らすことができる「八坂神社」も人気だ。人出が少なく、提灯に灯りがともる夕方に行くのがおすすめだ。これらや他の京都の名所についての詳細は、京都市の観光旅行サイトをチェックして。
温浴施設で温泉気分を味わう
京都の旅館やホテルはすぐに満室になってしまうが、パンデミック中、幸いにも京都には宿泊施設が増えた。江戸幕府初代将軍、徳川家康の居城であった二条城に近いラグジュアリーホテル「ホテル ザ ミツイキョウト」は、日本の建築家、栗生 明と香港のインテリアデザイナー、アンドレ・フーによる新しいホテルだ。ロビーからはしだれ桜のある日本庭園が見渡せ、ホテルの地下を流れる温泉を引いた貸切風呂も備えている。 また、安藤忠雄が設計した建物内にジャン・ジョルジュ・ヴォンゲリヒテンのレストランを併設し、インテリアデザイナーのステファニー後藤がデザインした「ザ・シンモンゼン」も注目のホテルだ。さらに、京都はパリの姉妹都市であることから、市内中心部の一等地にあるブティックホテル「フォションホテル京都」は、シックな客室(パリから毎日空輸されるマカロンが無料)とティーサロンで人気を博している。 フォションのアフタヌーン・ティーはフランススタイルだが、日本では英国スタイルのアフタヌーン・ティーもトレンドであり、5つ星ホテルなどでは、香ばしい一口菓子、スコーン、ペストリーが並べられたティースタンドのフォトジェニックさを競い合っている。他にも季節のフルーツをテーマにしたメニューを、ジャン・ミシェル・ギャシーがデザインした素晴らしい「フォーシーズンズホテル東京大手町」の39階にあるラウンジで味わってみて。