「太陽光パネル」をつけているわが家の今月の電気代が昨年よりも2万円ほど高くなりました…設置しているメリットはもうないのでしょうか?
太陽光パネルで発電した電気は自宅で使えるため、光熱費の節約を目的として設置する家庭が多いでしょう。 しかし、太陽光パネルを設置しているにもかかわらず、昨年よりも電気代が上がった場合は、その理由について考えた方がいいかもしれません。 本記事では、太陽光パネル設置でメリットを得る方法とともに、電気代が高くなる理由について詳しく解説します。 ▼「エアコン」の電気代と、灯油ストーブの「灯油代」は1ヶ月でいくらかかる? それぞれの費用を試算
太陽光パネルを設置していても電気代が高くなる理由
まずは、太陽光パネルを設置しているにもかかわらず、電気代が高くなった場合に考えられる理由についてご紹介します。 ■電気料金の値上げ 太陽光パネルを設置していても、実際に電気代をゼロにするのは難しいようです。太陽光発電の発電量は、季節や天候・時間帯に左右されるうえに、蓄電池を設置していない場合は電気を蓄えておけないためです。 太陽光パネルによる発電で賄えない分の電力は、一般的な家庭と同様に、電力会社から購入する必要があります。近年は、エネルギー資源の価格上昇によって燃料費調整額の高騰や、国内の電力供給力不足により、電気料金の値上げが続いています。 太陽光パネルを設置しているにもかかわらず電気代が上がった理由として、これらが影響しているかもしれません。 ■太陽光パネルの発電量低下 電気代の請求額が急激に上がったときは、太陽光パネルの発電量が低下している可能性があります。 発電量が低下する原因としては、ちりやほこり・鳥のふんなどの汚れによりパネルに太陽光が当たらなくなってしまうことや、気温の上昇によりパネルの発電効率が悪くなることが挙げられます。また、システム自体が劣化すると、発電量が低下するケースもあるようです。 ■売電価格の低下 太陽光パネルの利用により家庭で使用する量以上に発電できたときは、余った電力を電力会社に売ることで利益を得られます。経済産業省 資源エネルギー庁発表のデータによると、2024年度における、1キロワットアワーあたりの売電価格は以下の通りです。 ・50キロワット以上(地上設置)(入札制度対象外):9.2円 ・10キロワット以上50キロワット未満:10円 ・50キロワット以上(屋根設置):12円 ・10キロワット以上50キロワット未満(屋根設置):12円 ・10キロワット未満:16円 また、10年間固定価格で買い取ってもらえる「余剰電力買取制度」の適用を受けていたが、買取期間が満了し、電力会社に自由契約で余剰電力を売る方もいるでしょう。その場合は、売電価格低下の影響を受けて、電気代が上昇することも考えられます。