海外のデザイン好きが、日本でしたい10のこと
六本木ヒルズの高級住宅街にある「森美術館」は、リチャード・グラックマン設計のオフィスタワーの最上階にある現代美術館。ここでは、アジアを代表する世界的なアーティストの作品を集めた最先端の展覧会を見ることができる。
夜になったら、「パーク ハイアット 東京」の「ニューヨーク・バー」へ。ここは、ソフィア・コッポラ監督の東京を舞台にした名作映画『ロスト・イン・トランスレーション』で、ビル・マーレイがスカーレット・ヨハンソンと出会ったジャズバーだ。確かに観光客向けだと思う人も多いかもしれないけれど、ジャズバンドの演奏が心地よく、52階から眺める東京のネオンとLEDに照らされた空は紛れもなくクールだ。このように和やかな雰囲気の中で過ごすと、たとえ世界で最も人口の多い都市であっても、人ごみの孤独感を吹き飛ばすのに必要なのは、ちょっとした人とのつながりなのだと思い知らされる。「パーク ハイアット 東京」内にあるラジオ・シティの壁画やレインボールーム、長い御影石のバーなど、時差ボケのマレーとヨハンソンが夜明けに出会う場所の内装がそのまま残されている。
新幹線で京都へ
東京が日本のモダンな面であるとすれば、京都はかつての首都であり、日本の心であり魂を象徴している街である。何千もの神社仏閣、日本庭園、城、仏塔はもちろん、伝統工芸を守り続ける職人や、祇園で働く芸者など、京都は日本の過去の生きた証なのだ。 東京から新幹線で京都に到着したら、約1500年前に始まった葵祭の行列を見にいこう!
創業550年の老舗で蕎麦を食す
京都は伝統に彩られた街だが、一方で学生も多く、食文化が盛んな活気ある街でもある。最近、世界で最も有名なシェフの一人である「ノーマ」のレネ・レゼピが数カ月間京都に移り住み、隈研吾とCommuneが設計を担当し、2020年にオープンした「エースホテル」にポップアップ・レストランを設けた。1席12万円以上するレゼピのディナーは完売し、「ノーマ」のファンたちは世界中から集まったが、地元の美食家たちは感銘を受けなかった。