亡き愛猫の命日近くに出会った子猫たち 「こんなに小さいのに育てられるのか…」悩んだミルク育児から10年、家族を癒やす存在に
元保護猫の兄弟「ユキ」ちゃんと「ココ」ちゃんと、飼い主のX(旧Twitter)ユーザー・YUKI♡COCOさん(@nekokitty0925)との出会いには、ある、悲しい別れのあとに訪れたといいます。 【写真】昼夜問わずのお世話を経て…立派に成長した2匹の猫さん 2013年9月25日、飼い主さんの実家で暮らしていた白猫「ミミ」ちゃんは、10歳で虹の橋へ。ミミちゃんとの別れは、飼い主さん、そして実家のお母さんに深い悲しみをもたらしました。 翌年、転職活動のため実家に戻っていた飼い主さんは、従姉妹から「ペット霊園で段ボール箱に入れられた生後まもない子猫3匹が保護された」という話を聞きます。 「母は『こんなに小さな猫は育てられる自信がない』と最初は消極的でした。3匹のうち1匹は里親が見つかっていると聞き、家族で話し合った末に残りの2匹をお迎えすることを決めたのです」 ユキちゃんとココちゃんを迎えたのは、偶然にもミミちゃんの命日に近かったそう。家族は「ミミがこの子たちに会わせてくれたのかもしれない」と感じました。
子猫の育児がスタート
お迎えした当時、ユキちゃんは体重150グラム、ココちゃんは200グラムほどで、生後約10日から2週間前後。2匹は猫風邪をひいており、夜中に下痢をするなど体調も不安定でした。 「ミルク育児は初めての経験で、昼夜問わずのお世話が本当に大変でした。でも2匹が懸命に成長していく姿に、こちらも力をもらったのです」 2匹のお迎えは飼い主さん自身にも大きな影響を与えました。 当初、転職後に東京へ戻る予定でしたが、ユキちゃんとココちゃんが愛おしくて実家に残る決断を。その結果、地元での生活が始まり、中学校時代の同級生である現在のご主人との再会と結婚へとつながりました。 「ユキちゃんとココちゃんがいなければ、今の私の人生はまったく違っていたと思います」
兄弟猫がもたらす笑顔と癒し
ユキちゃんとココちゃんは、兄弟ながら性格がまったく異なります。 ユキちゃんは活発で怖いもの知らず、高い場所が大好き。天井近くにある神棚や冷蔵庫の上にも登ります。一方、ココちゃんはとてもビビリで人見知りが激しい反面、甘えん坊な性格。 「ユキちゃんはおおらかで、子どもたちが尻尾をつかんでも怒ることはありません。一方でココちゃんは新聞を読んでいると邪魔をしてアピールするのが得意。母の背中に飛び乗っておんぶしてもらっていたこともありました」 現在、飼い主さんは結婚して実家を離れていますが、平日の昼休みや週末に実家を訪れ、ユキちゃんとココちゃんと過ごしています。飼い主さんの子どもたちも、ユキちゃんとココちゃんのことが大好き。撫でたり一緒に遊ぶなど、とてもかわいがっているそうです。
シニア期を迎えた兄弟と穏やかな日々を
ユキちゃんとココちゃんは、現在10歳を迎え、シニア期に入りました。 ココちゃんは足や腰の骨に変形が見られ、服薬が必要な状態ですが、2匹とも穏やかに過ごしています。 「ユキちゃんとココちゃんには、これからものんびりとした幸せな日々を過ごしてほしいです。家族みんな、ふたりのおかげで笑顔をもらっています」 ユキちゃんとココちゃんがもたらす癒やしは、飼い主さんとその家族にとってかけがえのないものであり、これからもその愛情は続いていくことでしょう。 (まいどなニュース特約・梨木 香奈)
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