情報収集で「企業の公式サイト」の利用頻度が増加、消費行動はリスクヘッジ購買が顕著に【ECと店頭を横断した購買行動調査】
検討要素の多い商品では、オンラインと実店舗を行き来しながら慎重に購買している。電化製品の場合、オンラインと実店舗を行き来する生活者は5.9ポイント増の26.9%。検討を経て購入する割合も2.7ポイント増の89.5%だった。「商品スペックや詳細情報を把握した上で実物を確認し購買リスクを軽減したいという生活者のニーズが読み取れる」(電通デジタル)と考察した。
家電に関しては、店舗購入が前年比15.2ポイント増の55.4%。購買プロセスとしては公式サイトを中心にオンラインで事前に情報を収集し、最終的に店頭で実物を確認して購入するという行動が多い。
□ 企業の公式サイトの役割
消費者の情報収集において「企業の公式サイト」の利用頻度が増していることもわかった。「認知」段階においては前年比2.5ポイント増。比較検討で最も役に立ったチャネルでは3回連続首位で前年比0.7ポイント増の26.5%となった。
□ 公式サイトで購入する理由
「公式サイトだと安心だから」(12.5%)がトップに。電通デジタルは「生活者は、公式サイトを通じて確かな商品情報に加えて、安全性や信頼性を求めており、ここでもリスクヘッジ購買の傾向が見て取れる」と結論付けている。
□ リスクヘッジ購買におけるモールECとポイント4> 公式サイトの活用が増加している一方で、ECモールも引き続き主要購買チャネルとなっている。その理由として「ポイントを貯めたいから」(37.3%)「貯まっているポイントを使いたいから」(27.3%)が上位にあがった。依然としてポイントに基づく購買行動は根強い。また、96.2%の消費者が何らかのポイントを集めており、ポイントを意識した購買行動が続いている。
電通デジタルではポイントを重視する購買行動も、経済的メリットを追求する行動で「生活者がリスクを分散させ、購買行動に安心感を求める『リスクヘッジ購買』の一環として捉えることができる」とまとめている。