【究極を喰らう】かやぶきの里の清流に棲む〝大鮎〟を名人に焼いてもらった
山道を抜けるとかやぶきの里が現れた。その谷間を流れるは、一級河川由良川の上流部にある清流美山川。鮎釣りを始めた頃から「鮎」と言えば京都!というイメージを持っていて、いつかは竿を出してみたいと願っていた場所であった。今夏、ついに念願が叶う時が来た。そこで出会ったのは想像を超えるサイズと美味さ。静かなる清流美山川での釣りは記憶に残る釣行となった。 炭火でじっくり焼いていく。外はパリッ、中はフワフワ!オトリ屋店主のワザが光る!
掛かる鮎はデカイぞ!仕掛け、針の準備はしっかりと!
山間にある美山町の美しい街並みを走り抜けると「ひまわりオトリ店」の看板が見えてきた。ネットなどでよく見ていたオトリ屋さん!やっとここへ来ることができた。 お店には朝から多くの釣り人が集まり、釣り談義に花を咲かせている。夏休みで遊びに来ていた子供たちも賑やかに駆け回り、何ともアットホームな雰囲気である。そこにいた釣り人たちの「仕掛けを切られた!」「かなり走るよ!」という会話が耳に入ってきた。ここの鮎はそんなにデカいのか?私たちが想像していたイメージと異なり焦りを感じる。 話を聞けば今年の鮎はかなり良型らしい。さらに、引きも強いとのこと。トロ場で掛かる鮎さえ、つけ糸0.6号を飛ばす程だと言うのだ…。予想外の事態に、慌てて仕掛けのストックを漁る。初釣行の美山川は仕掛け直しから始まると言う幕開けとなった。
魚影は見えるが掛けるは難し!
まずは友人にポイントを案内してもらい、オトリ店から2km程上流のポイントへ。ここは浅瀬と淵が繰り返すポイントで、程よく大きな石が入る個人的に好きな流れ。しかし、ここ最近は雨が降らずかなりの渇水で垢腐れが進んでいるとのことであった。確かに川を歩いていると石がよく滑る。川の状況は決して良いとは言えないのだろう…しかし、目の前に広がる美山川は十分過ぎるほど透明度の高い、まさに〝美しい〟清流であった。人も少なく静かな河原にはせせらぎの音のみが流れている。思わず深呼吸したくなる。 いよいよ京都での初竿出し。夢が叶った瞬間だ。オトリを放ち丁寧に泳がせていく。時折石頭や、石脇には鮎の煌めきが見えていた。確実に鮎はいる!だが…中々反応がない。上流にいる相方と下流に入った友人もまだ釣果はないようだ。辛抱、辛抱!ここへ来る前、友人に美山川に行くと伝えると「ちゃんと丁寧に釣りしないと掛からないぞ!」と言われたことを思い出した。 ちょうど1時間ほどが過ぎた頃、やっと上流の相方の竿が曲がった!噂通りの良型鮎のようだ。大きく弧を描く竿が遠くに見えた。私はと言うとオトリ1号がだいぶお疲れ気味になり2号を出動させるかどうか迷いながら、少しずつ上流にポイントを移して行くと今日初の「ガツン!」というアタリ!即座に竿を立てようとした直後「スッ」と軽くなった…。バレである。何度か同じポイントにトライしたものの2度と反応を得ることはできなかった…。こんなに鮎は見えているのになぜ掛からーん! その頃、相方は2尾目を掛けていた。このままではオトリ君の限界も近い。と言うことで少し早めのお昼にし、心もリセットし、ポイント移動することに。