過去史上最速で“王手”。日本代表の行方を決めた「とにかく、本当に大きかった」試合とは?【どこよりも早い森保一監督のW杯最終予選6戦総括】
「たかが1日、されど1日」
この最終予選で日本代表の強さを表現する言葉が見つからない。「凄まじい」とか「迫力」を何とか当てはめてはみるが、先ずは数字が明らかにしてくれる。 【画像】“世界一美しいフットボーラー”に認定されたクロアチア女子代表FW、マルコビッチの厳選ショットを一挙お届け! 最終予選のレギュレーションが現行の6か国の組分けとなったのは2018年ロシア大会で、日本代表は10試合で6勝2分2敗の勝点20を獲得。2位オーストラリアに勝点1差で1位抜けした。前回、森保一監督(56歳)が指揮したカタール大会の最終予選は7勝1分2敗で勝点22、勝点23のサウジアラビアに次いで2位で7大会連続出場を決めた。 今大会は、現時点で日本以外の5か国が勝点1差にひしめく大混戦のグループCで、ここまで6戦負けなしの5勝1分で勝点16。5か国に背中さえ見せない独走状態で2024年を終えた。 22得点・2失点、得失点差+20にまで伸ばした内容も、前回の最終予選6試合終了時点(勝点12/5得点・3失点/得失点差2)と比較しても圧倒的な結果だ。グループAのイランも日本と同じ勝点16で首位に立つが、12得点・5失点で得失点差は+7。各組の上位国が得失点差1けたを巡るし烈な争いを繰り広げながら残る4試合を迎えるのに、日本だけが得失点差20とは異次元だろう。 アジア最終予選は勝点を積み上げればいいと考えられた頃から、8大会連続出場に向かう日本代表は今回、勝点以上にアジアでの「勝ち方」により強くフォーカスし、それをW杯に向かってつなげているかに見える。残り4試合でW杯出場に王手をかけた迫力の最終予選の理由を森保監督に聞いた。(インタビュー取材11月22日) ―――――◆―――――◆―――――― ──この最終予選はこれまで取材した最終予選とは全く違っていました。何と表現していいのか言葉が見つかりません。 森保監督「Cグループ各国が拮抗した状態で迎える最終予選終盤も、もちろん覚悟していました。ここまでより確実に前進でき、さらにチームがレベルアップしたのは本当に有難い結果としか言いようがないですね。ただ欲を言えば、オーストラリア戦は勝てた試合だったのでそこはこれからの課題としてずっと追求します」 ──残り4試合で王手をかけた要因は? 森保監督「ひと言で表現するなら競争力。選手たちが皆、いかにヨーロッパのクラブで激しく、厳しい戦いの日常を過ごしているか、その日々の努力があります。さらにW杯で勝つために育成年代から環境を作り、地道に強化し続けた日本サッカーファミリーの努力もこの予選に繋がっていると思います。日本代表だけが結果を出しているわけではなくて、日本のサッカー界一丸でプロセスを大事に、一歩一歩前進してきたから毎年、最強・最高と言われる状態が続いている。おごるわけではありませんが」 ──6試合を振り返ると鬼門とされた難しい2試合をともにクリアしています。最初の鬼門は最終予選の初戦でコケたこと、次がサウジアラビアのアウェーで勝てなかった試合。 森保監督「私はコケる、とまで言っていなくて、つまづくと表現してきましたけれど...」 ──あっ、コケてはいない、つまづくですね。失礼致しました! 2試合とも、監督が2期目を務めたメリットが活かされているんではないでしょうか。 森保監督「自分には見えないデメリットは多くあるとは思いますが、前回オマーンに敗れた初戦(0-1)、今回は中国戦がとにかく、本当に大きかった。カタールの前は、選手、スタッフも同じ絵を持てないまま試合前日にヨーロッパから全員が集合し、戦術的なミーティングでもイメージを共有できずに試合に入ってしまいました。あの時はそれでもベストだと思って準備しましたが、共通の絵がなかった点が敗因のひとつです。今回は9月5日の中国戦に向け(同1日に欧州で試合を終えた選手たちが一端ベルギーに集合、2日深夜に)チャーター便を協会(日本サッカー協会)に手配してもらい、3日、4日と2日間の準備ができた。たかが1日練習が増えただけじゃないか、と思われるかもしれませんね。でもたかが1日、されど1日。2日前から戦術的な練習とミーティングができ、はかり知れない良い準備ができました。継続性、連動性、一貫性を持って取り組むのを頭に置いています」
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