女子バレー岩坂、古賀、宮下、石井らが語る「戦う集団」への覚悟
島村春世「言いづらいことも言えるように」
技術的にはとにかく「一歩目」。ブロックでも一歩目を意識しています。スパイクに関しては片足の攻撃(ブロード)に対して、自分がどういうトスを求めているのかをセッターに知ってもらったり、自分の打ち方を極めていかないといけないと考えているので、体の使い方を意識してやっています。 チームの年代がつまっている分、コミュニケーションは取りやすいと感じていますが、関係が壊れちゃうんじゃないかと言いづらいことも言えなくなってしまう恐れもあるので、一本のミスでも「それ決めようよ」「もっとこうしようよ」というのをちゃんと言える雰囲気に。ミスに対して「切り替えよう」ではなくて、「今のどうする?」というところをつき詰めていかなければならないと思っているので、意識してコミュニケーションしています。時間は限られていますし、1日1日が大事です。 ミドルに期待してくださっていることは嬉しいです。自分たちのバレーをどう世界と戦うバレーにしていくか、ミドルが基点にならないとサイドも決めづらくなってくるし、決まっていれば「おとり」っていう役割もできるので、その役割を全うするだけです。ワールドグランプリはアジア選手権、グラチャン(ワールドグランドチャンピオンズカップ)と続く第一歩目なので、自分たちが成長できる大会にしたいと思います。
冨永こよみ「攻撃のリズムを作る」
前回選んでいただいたのは7年前、セッターに転向した年でセッターとしての技術もゼロで経験もなく何で選ばれたんだろうと。嬉しかったですし、勉強になりましたが、選手としてコートに立ちたい、オリンピックに絶対出るといったレベルまで行ってなかった。今回はびっくりしましたが、周りがすごく喜んでくれたのが嬉しくて頑張ろうと思いました。リーグで戦っている姿を見て選んでいただいたので、年齢や経験を強みにして、プレーは久美さんにたくさん教えてもらって、選ばれたからにはコートに立って日の丸をつけてプレーしたい。今、意識しているのはスピードの速いトス、打点の高さをキープして速く「速くて打ちやすい」です。 久美さんには練習中に気づいたことをよく言ってもらっています。高い位置で触るというのと、手の中に入れずに「もった感じ」でなく、パッと出す。持ちすぎるとそこでテンポが遅れしまうので。アタッカーの打ちやすいトス、打点をいかして思い切り打てるトスを丁寧に上げるタイプなので、「セッターが攻撃のリズムを作る」というのは新しい挑戦。クイックのタイミングに合わせてサイドにふったりなど、そういう動きを求められていますが、難しいです。 日本ではセッターの中では高い方なので、ブロックは得意分野でしたが、世界と戦うとなると悩むと思いますが、高い相手でもワンタッチを取る、コースを限定させるというのも役割なので、手の出し方やステップも意識しています。ディグも男性コーチの強いスパイクを怖がらずに当たりにいく、早く目がなれるようにしたいと思います。