「動物虐待を刑事告発するために」 どうぶつ弁護団「調査員」からのメッセージ
刑事告発をするために
どうぶつ弁護団の活動の端緒は、一般の方からの情報提供となっています。 ただ、情報提供者は捜査機関などではないため、今後刑事告発につなげていけるような事案でも、最初の情報提供時には必要な情報や資料が不足している場合もあります。そのような場合に、調査員から情報提供者の方にお電話をして、いろいろと聞き取り等を行わせてもらっています。 なお、今でこそどうぶつ弁護団の「調査員」という肩書がありますが、初期のころは肩書がなく、情報提供者の方に初めてお電話をしたときは、「兵庫県弁護士会所属の弁護士の森崇志で、どうぶつ弁護団にかかわっている弁護士です」というような感じで自己紹介をしていました。これも一昔前であれば問題なかったのでしょうけれども、昨今振り込め詐欺の事件で弁護士が登場人物として現れることも多いことから、情報提供者の方にあやしまれたらどうしようとドキドキしていました。 こちらの自己紹介が終わると、提供いただいた情報の内容について聞き取りをさせてもらうのですが、当事者である犬や猫は当然のことながら話せませんし、情報提供者の方の手元にその犬や猫がいるかどうかもわかりません。 「結果としてどのようなことがあったのか」については情報提供者の方も覚えていたり、時には写真を撮られたりしていることもあるので、ある程度具体的にお聞きすることが出来ます。ただ、その「結果」がどのような「原因、経過」をたどってそうなったのかについては、いろいろとお聞きしていっても、わからない場合が多いのが実状だと感じています。 それでも、情報提供者の方には本当に感謝しております。ある日突然電話をかけてきた調査員から電話越しで事細かに聞き取りをされることになるのですが、これまでどなた様も、お忙しいなかご丁寧に教えてくださったり、時には当時の記憶を思い起こしていろいろと思い当たる節を教えてくださったりするなど、やさしい対応をしていただいております。ありがとうございました。