脳科学者が解説。人間のなかに眠る「10の才能」とは
私たちのなかに眠る「10の才能」
人の才能は大きく10種類あります。順を追って紹介しましょう。 【A 言語的知能】 私たちが、自分や相手の考えを言語化したり、言葉をアレンジするといった、言葉に関する才能です。 有名な例としては、演説家や小説家。世界的に有名なキング牧師やケネディ大統領、文章力を武器とする小説家や編集者なども含まれます。 言葉の才能は仕事以外にも見られます。SNSやブログの文章でバズったり、話の面白さで人を魅了できるといった方は、高い言語的知能の持ち主です。 【B 数学的知能】 数学的知能は、文字通り、数字を扱う才能です。ピタゴラス、アイザック・ニュートン、カール・フリードリヒ・ガウス……、私が説明するまでもなく、数学的知識に長けた偉人たちです。数学者、物理学者といわずとも、データアナリストや会計士、税理士といった仕事も、日頃から数字を扱います。 「8つの知能」理論では、「論理・数学的知能」として、論理と数学の才能は一緒に扱われています。しかし私自身、数多くの人を見てきて、2つの才能は別物として分けられることに気づきました。「数学ができないと、論理的思考も苦手」と多くの人が思っていますが、実際には、計算は苦手でも、物事の仕組みを考えたりすることが大好きな人がいます。 あなたの周りに、計算や数学は得意ではないのに、生き物や宇宙、量子物理学などに興味があったり、電化製品の仕組みをやたら、わかりやすく説明できる人はいませんでしたか? そうした人は数学的才能ではなく、論理的な才能がある可能性が高いのです。 【C 論理的知能】 論理的知能は、物事を一つひとつ積み上げて構成していく能力や、人の話などを整理して、そこから因果関係を見出す能力です。 旅行の計画が得意なのも、論理的知能の高い人に見られる傾向です。 コンサルタントや経営者などは、論理的知能が高い傾向にあります。文系出身で経営コンサルタントになる人がいるのも納得かと思います。 マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ、メタ創業者のマーク・ザッカーバーグ など、世界的に優れた経営者は論理的知能が高いことが予想されます。 質問をするのが大好きな人も、論理的な思考が強い人が多い傾向があります。表面的な内容よりも、その背後にある仕組みを知りたいからです。