痛みの県民性 「蚊に噛まれた」っておかしい? 痛みの表現、我慢への耐性さまざま 痛み学入門講座
また、これらの方言では、痛みのある部位が体の表面か内側かによって使い分けられていることが特徴である。たとえば「うずく」は体の内部が激しく痛むことであり、近畿~九州地方で用いられている。中国地方で「はしる」は染みて痛いことであり体の表面の状態を指すが、「にがる」は体の内部が痛い場合に使われている。このような使い分けは共通語にはないところが興味深い。
しかし、患者さんからいきなり「ずいつく」と言われても、わからないよねえ。
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森本昌宏(もりもと・まさひろ) 祐斎堂森本クリニック(06・4800・3010)顧問。平成元年、大阪医科大学大学院終了。同大講師などを経て、22年、近畿大学医学部麻酔科教授、31年、大阪なんばクリニック院長。令和6年4月から現職。日本ペインクリニック学会名誉会員。