“今買うべきアート”が丸わかり!2025年の5大アートトレンドを専門家が伝授
半世紀以上にわたって現代アートのエリートたちをスイスに集めてきたアートバーゼル。 毎年6月に行われるこのアートフェスティバルではモダンアートとコンテンポラリーアートが展示され、世界中のコレクター、アートアドバイザー、ディーラーが最新トレンドをチェックするために集まります。 【写真でチェック】来年のアート界を席巻しそうな5つのトレンドを紹介!
そこで今回は今年のアートバーゼルのなかから、来年のアート界を席巻しそうな5つのトレンドを紹介しつつ、それを自宅のインテリアに応用する方法についてデコレーターたちからアドバイスしてもらいました。
実物よりも大きな作品
今年のアートバーゼルのコンセプトは「アンリミテッド2024」。会場全体に70の大規模なインスタレーションが展示されました。 例えば草間彌生の「Aspiring to Pumpkin’s Love, the Love in my Heart」は高さ約3.35m、長さ約5.4mの巨大なカボチャのブロンズ像。草間彌生のトレードマークである、目の錯覚を引き起こすような水玉で覆い尽くされています。 無限の空間は可能性を超越する、それがこのコンセプトに隠された考え方です。 アート作品が巨大で広大であればあるほど、鑑賞者は新たな視点からその作品を探求できます。そのいちばんの魅力は何でしょうか。 ロサンゼルスを拠点に活躍するデザイナーで、ハンナ・リー・インテリアのクリエイティブディレクター兼設立者であるハンナ・リーは、大きなインパクトを与えるのに大きな部屋は必要ないと考えています。 「小さな空間に大きなものを飾ると空間が狭く感じられるというのは誤解です。実際、視線をうえに誘導するような大きな作品を飾るのは素晴らしい方法です」とリーは語っています。「小さなスペースで仕事をしているなら壁一面を占めるような大きな作品を1つ飾ってみましょう。素晴らしいギャラリー効果が得られます。バランスが取れ、プロポーションがちょうどよく感じられるのです」 キーウィエト・デ・ヨンジュは彫刻を飾る場合、部屋の端に置くのではなく家具と一緒に部屋のレイアウトに取り入れるような意外性のある配置にする方を好むといいます。「自然光や家具のフォルムの相互関係を考え、その作品にとって魅力的な視覚的コンテクストをつくり上げるのです」