東大首席卒業でも「天才」と思ったことはない…山口真由「私が1日19時間以上も勉強し続けた理由」
■東大を首席で卒業できたカラクリ 東大合格という“ゴール”の広さはどのくらいでしょうか。 私が東大の試験を受けたときの倍率はせいぜい3倍でした。要するに、受験者の上位3分の1に食い込めばよかったのです。 この3分の1という数字ですが、偶然にも、東大首席卒業にも大きく関係してきます。 東大の各科目には定期試験があり、評価は「優」「良」「可」「不可」の4段階に分けられています。この「優」も、じつは試験を受けた人の3分の1に与えられるようになっているのです。 私が入学する数年前までは、「優」の評価が厳しい教授とそうでない教授がいたらしく、「不公平だ」との批判を受けていたそうです。そのため、東大にはおおむね3分の1の受講生に「優」を与えるべきであるという「3分の1ルール」ができたのです。 私は東大を首席で卒業しました。これは、テストで1番を取った結果ではありません。そうではなく、成績で「優」を取り続けた結果なのです。 ■「上位3分の1」は努力だけでも可能 1番を取るというのは、非常に狭いゴールを狙うことです。一方、じつは東大を首席で卒業というのは、常に上位3分の1に入るという目標を達成し続けただけなのです。 そして、この上位3分の1に入ることは、じつは努力だけでできてしまうのです。理系科目が得意でない私が、そういった科目でも「優」を取ったのだから、間違いありません。 そして、この上位3分の1に入ることは、学業だけでなく、その後の人生を成功させるためにも重要な意味を持ちます。 たとえば、現在、自分がついている職業で、得意な分野を考えてみてください。営業の数字をアップさせること、とにかく事務処理のスピードをあげること、精度の高い分析を行うこと、緻密な作業を正確に行うこと、斬新なアイデアを出すこと……。 それぞれの職業によって、いろいろあると思いますが、次の質問を見てください。 「あなたの職業のあなたが得意とする分野において、あなたは1番といえますか」