明日正念場のサウジ戦…長友に批判集中の森保Jの“左サイド論争”の行方は?
代表に選出されれば選手は名誉に感じるし、先発に指名されれば現状におけるベストをピッチ上で表現しようと意気込む。ウイングプレーヤーではない南野が必死に試行錯誤を重ね、長友があれこれと後方支援を思案しているのはその一端だ。 2-0で勝利したとはいえ、中国はさらに多くのゴールを奪えた相手だった。特に長友と南野の左サイドが結果を残せなかった以上は、選手をシステムに当てはめるだけでなく、上手く機能する組み合わせを考え出すのも監督に求められる仕事になる。 しかし、残念ながら現状ではそうした跡は伝わってこない。リベンジを期すこの状況でサウジアラビアに返り討ちにあい、埼玉スタジアムで2大会連続6度目のワールドカップ出場を決められれば、グループBの2位を巡る状況も一気に暗転する。 3位で追走するオーストラリアとの勝ち点差は、わずか1ポイントしかない。得失点差では「+9」に対して「+4」と大差をつけられている日本は、同じ2月1日に敵地でオマーンと対戦するオーストラリアの結果次第では、カタール行きの切符を自動的に手にできる2位からプレーオフに回る3位へ転落するおそれがある。 さらには敵地で3月24日に待つオーストラリアとの直接対決で、絶対に勝たなければいけないプレッシャーにも直面する。3位のまま最終予選を終えればアジアプレーオフ、南米5位との大陸間プレーオフと、ともに一発勝負のイバラの道が待つ。 左サイドバックが焦点となっている先発メンバーの人選を含めて、森保監督は連勝が途切れるまでおそらく動かない。ただ、重い腰を上げざるをえなくなったときには、7大会連続7度目のワールドカップ出場へ向けて非常事態が発生している。 (文責・藤江直人/スポーツライター)