明日正念場のサウジ戦…長友に批判集中の森保Jの“左サイド論争”の行方は?
オーストラリア戦から4連勝をマークした日本は、カタールワールドカップ出場権を自動的に手にできる2位に浮上している。昨秋来の流れと森保監督の采配や性格を踏まえればサウジアラビア戦でもシステム、先発メンバーはまず変わらないと考えていい。 一方で中国戦を機に、左サイドバックの先発を巡る論争がさらに過熱した。 3大会連続でワールドカップに出場している百戦錬磨のベテラン長友か。それとも、5試合連続で長友との交代で投入されている東京五輪代表のレフティー中山か。先の中国戦で後者がアシストという結果を残した状況で、左サイドバックで必ず交代枠を使う采配への批判を含めて、世代交代を求めるファン・サポーターの声が激増した。 渦中の当事者たちは、どのような思いを抱いているのか。 追う立場の中山は交代直後に放った絶妙のクロスで、MF伊東純也(28・ヘンク)のヘディング弾をアシストした後半16分の場面を「相手の守備の意識が低く、自分がフリーでクロスを上げられる時間があった」と振り返りながらこう続けた。 「最終予選でまだ先発で出られていないことへの悔しさと、同時に自分に足りないものがあるからこそ先発が実現していないという思いがあるなかで、そこを埋められるかどうかで日々もがいている。ライバルどうこうよりも自分自身がさらに成長することが、結果としてチームの総合力アップにもつながると思って取り組んでいます」 森保監督からは試合ごとに投入される上での狙いこそ示されるものの、先発している長友と決まって後半途中に交代する意図は説明されていない。 28日の練習中につま先を痛めるも大事に至らず、この日から復帰した中山は「そこは森保監督に聞いていただければ」と語り、あえて自らへベクトルを向けた。 「僕がもっと上手くなれば先発で出られると思っているので。とらえられ方によっては先発に貪欲になっていないと思われがちですけど、決してそうではない。先発というのはあくまでも結果でしかない。先発をいかに自分へ手繰り寄せるか、というのは成長を求める自分の行動でしかつながっていかないものだと思っているので」