埼玉が強豪東京SG下す 堅守揺るがず前半ゼロ封 ラグビーリーグワン開幕
埼玉33-12東京SG(ラグビーNTTリーグワン=21日) 初代王者の埼玉が上々の滑り出しを見せた。2月に負傷し、戦線を離脱して以来の公式戦復帰となったプロップ稲垣は「チームの力の差はそれほどなかったと思う。その中で勝ち切ったのは大きい」とうなずいた。 【写真】前半、突進する埼玉・稲垣啓太 前半12分、SO山沢京のペナルティーゴールで先制。スクラムで反則を奪って敵陣に進入すると、鮮やかにボールをつないで22分にWTB長田が最初のトライを奪った。同38分にも長田がインゴールへ飛び込み突き放した。 この間、失点はゼロ。反則がかさんだ後半も相手のモールをゴールライン際で何度もせき止め、簡単にはトライを与えなかった。SO松田が移籍、フッカー堀江が引退と大黒柱がチームを去った今季も、堅守速攻のスタイルは揺るがないことを開幕戦の舞台で示した。 昨季はレギュラーシーズンを全勝で突破しながら、2季連続プレーオフ決勝で敗れ、涙をのんだ。チームで最も在籍が長くなった稲垣は「われわれが普段しないようなミスや反則で取りこぼしている。やってきたことを信じるメンタリティーを今年は伝えていきたい」と意気込む。山沢京ら新しい顔を成長させながら王者奪還を目指すシーズンになる。(石原颯)