J1リーグ残り5節、栄冠を手にするのは広島か、神戸か、それとも町田か
今季J1リーグも残り5節。クライマックスを迎えようとしている。優勝争いの行方は、首位のサンフレッチェ広島、2位のヴィッセル神戸、3位のFC町田ゼルビアの3チームにおおよそ絞られた。 【画像】超サッカー通アイドル「インタビューカット集」 町田はここに来て今季初の連敗を喫するなど、やや勢いを失いつつあるが、広島と神戸も2024-2025 AFCチャンピオンズリーグ(以下、ACL。エリートおよび2も同様)での戦いがスタート。シーズン終盤を迎えて、ハードスケジュールを余儀なくされることとなる。 はたして、最後に笑うのはどこか。3人の識者に、今季リーグの頂点に立つであろうチームを予想してもらった――。 勝利の女神が微笑むのは広島か、神戸かあらゆる要素から広島がより優勝に近い 原山裕平(サッカーライター) 優勝:サンフレッチェ広島 今季のJ1に旋風を巻き起こしていたFC町田ゼルビアの失速により、優勝争いは現在首位のサンフレッチェ広島と2位のヴィッセル神戸の2チームに絞られたと言っていいだろう。ともにシーズン後半に入って地力を発揮し、前者は第23節から11戦無敗(10勝1分け)、後者は第26節から8戦負けなし(7勝1分け)で、現在は6連勝中と勢いを加速させている。 では、この2チームのどちらに勝利の女神がほほ笑むのか。現在のチーム状況と残りの対戦スケジュールを踏まえると、広島がより優勝に近いと考える。 広島の躍進の背景には、今夏に加入した3選手の存在がある。ドイツ出身のMFトルガイ・アルスラン、元ポルトガル代表のFWゴンサロ・パシエンシア、3季ぶりに復帰したMF川辺駿である。 実力と経験を備えたこの3人が、すでに高い完成度を誇っていた広島のサッカーをさらに上のレベルへと導いた印象だ。とりわけ9戦7発と高い決定力を示すアルスランが、9年ぶりの優勝へのキーパーソンとなるだろう。 第31節の横浜F・マリノス戦で6ゴールを奪ったのをはじめ、今の広島からは完膚なきまで相手を圧倒する強さが感じられる。1点差をモノにする神戸の王者然とした勝負強さも見逃せないものの、ある種の余裕すら感じられる広島がそのまま逃げきりを果たすのではないか。 残りの対戦相手との前回結果を見ても、広島は3勝(湘南ベルマーレ、京都サンガF.C.、浦和レッズ)2分け(北海道コンサドーレ札幌、ガンバ大阪)であるのに対し、神戸は3勝(FC東京、ジュビロ磐田、湘南)2敗(東京ヴェルディ、柏レイソル)と分が悪い。 また、両者ともにリーグ戦に加えてアジアの戦いがあるが、神戸にはさらに天皇杯の日程も入ってくる。スケジュール的にも優位であることから、広島の優勝を予想する。