トレンド最先端「ネオ・カツカレー」の衝撃!カレー細胞が推す、期待の3軒を紹介
① ネオ・カツカレーの先駆者! 「渡邊咖哩」
創業8周年を迎えた、ネオ・カツカレー界の大御所「渡邊咖哩」。ここのひと皿は、“重すぎる”というカツカレーの欠点を見事に克服しています。 そもそもカレーがもったりしておらずシャバシャバ。スリランカのミックススパイスに、なんと鯛出汁を合わせています。そう、渡邊咖哩のキーワードは「和」なんです。 カツカレーは「銀座スイス」という洋食店から始まったので、ベースにはブイヨンやフォンといった西洋料理があります。それを何とも大胆に和出汁へと置きかえてしまった。 重たいどころか、サラッとした口当りと鯛の旨みで食欲増進。溶け出してきたカツの油も上品に受け止めてくれて、スプーンが止まりません。 もちろんカツにも工夫があります。150gの肉厚ロースを使っていますが、脂身がごくごく少ないので胃にもたれない。 しかも、衣にもスパイスが練り込まれているのです。銀座スイスでは、カレーにパン粉を入れることでカツの親和性を高めていましたが、こちらはカツをカレーに寄せている。素晴らしく調和のとれたマッチングです。 まずはスタンダードな「スパイスとんかつカリー」をご賞味いただきたいですね。キーマカレーにカツトッピングも間違いなしの美味しさです。 「渡邊咖哩 梅田本店」 住所:大阪府大阪市北区曾根崎新地2-2-5 第3シンコービル3F 営業:11:30~14:30、18:00~21:00、日曜・祝日11:30~16:00 定休:土曜
② 昔ながらの欧風を現代の感覚でアップデート!「ザ・モチベーションショップ」
「ザ・モチベーションショップ」 という個性的な店名で、通称・ザモチ。カツカレーをこよなく愛し、「【公式】カツカレー図鑑」と題したフリーペーパーまで発行している店主のメイド イン アリサさんが、2020年、満を持して開いた専門店です。 癖が強い靴下もたくさん売っていて、大阪のオモシロカルチャーが濃厚に漂う空間。しかし、味はめちゃくちゃ本格的! と度肝を抜かれること必至です。 カレーのジャンルとしては欧風。「先輩はみんなスパイスカレーをやっているから」と、あえて逆行しているのが興味深い。 しかもカツカレーの原点である欧風にこだわりつつ、昔ながらのドロッと重みのあるカレーではなく、サラリとした食感に仕上げているんです。 若い世代が持っている「昭和レトロ」への憧れを現代風にアップデートした……そんなひと皿に感じます。 店内でも20代の子とおじさんが肩を並べてカツカレーを味わっているんですよ。まさに世代を超えて愛されている名店です。 なかでも僕が「なるほど!」と唸ったのは、カツとご飯の間に敷かれたガーリックバター。これがあることで、旨味の奥行きが増すとともに、カツの油でご飯がふやけるのも防いでくれる。 そこまで想定して味を組み立てているのです。油をもって油を制す……店主自身がカツカレー好きだからこそ行き届いた工夫です。 ちなみに彼女は漫画『ゴールデンカムイ』の大ファンで、本作にちなんだ「エゾシカカツ」も名物です。 ギュッと旨味が詰まった赤身肉は絶品!店主の熱いトークに耳を傾けながら、唯一無二の味を心ゆくまで楽しんでください。 「ザ・モチベーションショップ」 住所:大阪府大阪市北区西天満4-8-1 営業:11:30~16:00 定休:日・月曜、不定休あり