都内在住の「ふたりの29歳女性」が語る意外な実情…「手取り15万円以下」で生きていけるかという大問題
兄夫婦がよく来る実家は窮屈
「実家は確かにお金が掛からなくていいんですが、兄夫婦が近所に住んでいて義理姉とあまり合わないんですよね…。姪っ子をを連れて毎週くるのが苦痛だし、ちょこちょこ何か買ってあげなければいけないのがストレス(苦笑)。私は結婚願望が全然ないんですが『結婚っていいよ』『子供可愛いでしょ?』って、上から目線でしんどい」 鈴川さんは貯金が趣味であり、何かを買いたいとかそういった目的はないんだという。 「ないですね…。残高を見るのが唯一のストレス発散かな。毎月少しずつ増えていく数字にうっとりします。まだ投資やNISAをやっていないので、今のお金を増やしていくみたいなのはやっていきたいですけど」 貯金が趣味になったきっかけを聞いてみると「お兄ちゃんかな」とポツリと答えた。
幼少期に「お金がない」と言われ続けトラウマに
「うちは不妊に悩んでいた末に産まれた子がお兄ちゃんだから、うちではお兄ちゃんが神なんです。彼は中学から大学まで私立だけど、私は『お兄ちゃんにお金がかかるから公立でお願い』と選択肢もなかった。お兄ちゃんは選択の自由があったけど、私は『お金がない』と言って育てられたので、お金がないことが怖いというか…。だから残高を見ると安心するんです」 だが、鈴川さんはキャリアアップや夜の仕事で今より月収を上げるということには「興味がない」と話す。 「お金は好きだけど、頑張りたくない(笑)。私と同世代の子は月収15万円では無理な子が多いと思うけど。周りの華やかな子たちのinstagramをみると映えてますが、リアルを見てるとみんな貯金がないどころか、シンプルにお金がない。私は貯金まで出来ているし、別にいいんです。15万円で」 鈴川さんに今後の展望を聞いてみると「早く4桁の残高を眺めたい」と微笑んだ。 「とりあえず老後までに2000万円とは言わず、少し多めに3000万円貯めたいかな。特に人生に楽しみも希望もないけど、自殺するってほど絶望でもない。ただ老後は怖いです。たまに夕方のニュースでお金がない老人を見ると切なくなる。だから慎ましく生きるんです」 堅実というのか、夢がなさすぎるというのかー。 手取りに関する高い・安いは個人の価値観や住んでいる地域によっても全く変わってくるだろう。 「手取り15万円で暮らせるのか」 同じ年齢で、同じ東京で暮らす2人でもこれだけ価値観や暮らしが違うのだから、正解はないのかもしれない。
吉沢 さりぃ(ライター兼底辺グラドル)